常楽庵
ふたつでひとつの妙なる庭園
  紅葉の海が広がる通天橋を渡り、回廊を進んだ先には常楽庵(じょうらくあん)があります。常楽庵とは、開山の円爾(えんに)像を安置する開山堂のことで、開山堂南西には円爾が生活していたという普門院があり、これらの建物は重要文化財に指定されています。
表門をくぐり、参道の真正面に立つ開山堂を見れば、その屋根部分の楼閣にまず視線がいきます。これは伝衣閣と呼ばれ、金閣寺や西本願寺の飛雲閣などとあわせて「京の五閣」と称されています。
また、この常楽庵でもっとも人々の視線を引きつけるのが、参道をはさんで様相を変える庭。参道東側は緑が美しい築山風の池泉鑑賞式庭園で、池の中には亀島や枯滝が配置されています。反対の西側は枯山水庭園で、波紋で市松模様がつけられた砂地に鶴島と亀島代わりの石組みが配されています。
禅寺らしいシンプルな枯山水庭園と緑美しい池泉鑑賞式庭園が対峙しながらも見事に調和する、ふたつでひとつの庭園。開山堂や普門院の縁側からの見晴らしは、その調和ぶりに納得すること間違いなしの景色です。
   
開山堂
開山堂
普門院から見た開山堂
普門院から見た開山堂
 
開山堂から見た常楽庵   市松模様の枯山水庭園  
開山堂から見た常楽庵   市松模様の枯山水庭園  
 
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