「祇園祭」「時代祭」と並んで、京都三大祭のひとつに数えられる「葵祭」(別名「賀茂祭」)。
平安時代には「祭り」といえば葵祭のことを指すといわれたほどで、その様子が「源氏物語」や「枕草子」にもしばしば登場します。
十二単(じゅうにひとえ)などの華麗な公家装束に身を包んだ人たちが藤の花で飾られた牛車(ぎっしゃ、牛にひかせた貴人用の車)や、腰輿(およよ、二本のながえに屋形を乗せて人を運ぶ乗り物)に乗った斎王代(さいおうだい、現在は民間から未婚の女性が選ばれる)を中心に、馬36頭、牛4頭、牛車2台、輿1台、総勢500余名に及ぶ王朝行列をなす様子はこのうえなく華やかで艶やか。京都御所から下鴨神社、上賀茂神社へと続くパレードは、平安の都の「雅」を現代に伝えています。
   
賀茂祭(葵祭)牛車
賀茂祭(葵祭)牛車
賀茂祭(葵祭)斎王代列   流鏑馬神事   御蔭祭
賀茂祭(葵祭)斎王代列   流鏑馬神事   御蔭祭

●下鴨神社での主な催し
流鏑馬神事(やぶさめしんじ) 5月3日   流鏑馬神事
糺の森の真中にある全長約500メートルの馬場(ばば)を、疾走する馬上から的である鏑矢(かぶらや)を弓矢で射抜きます。平安時代の伝統にのっとり、公家装束で人馬一体の妙技が繰り広げられます。

斎王代禊の儀(さいおうだいみそぎのぎ) 5月4日   斎王代禊の儀
斎王代をはじめ女人列に参加する女性たちが葵祭を前に、御手洗川に手を浸して身を清めます。続いて人の形をした「紙代(かみしろ)」を流し、罪・けがれをはらいます。会場は上賀茂神社と隔年交代で行われ、2009年は下鴨神社になります。

御蔭祭(みかげまつり) 5月12日   御蔭祭
御蔭山に鎮座する御蔭神社から、下鴨神社ご祭神の荒魂(あらみたま、新年を迎えて若々しい力をもたれた神霊)をお迎えする行事。平安装束をまとった百数十人のお迎え行列は、日本最古の神幸列といわれています。途中、糺の森の切芝で東游(あずまあそび)とよばれる古代の歌舞が優美に行われます。

葵祭(賀茂祭) 5月15日   葵祭(賀茂祭)
約1400年前の凶作時(540年〜572年)、飢餓疫病が蔓延した際に欽明天皇が勅使(天皇のお使い)を遣わされ、「鴨の神」の祭礼を行ったことが起源とされています。衣冠束帯(いかんそくたい)や十二単を身に付けた勅使の行列が、京都御所から下鴨神社へ、そして糺の森の緑の中を進む雅やかな様子は圧巻。下鴨神社到着後には、人々の幸せを祈る勅使のご祭文(祝詞)が読み上げられたり、牽馬(ひきうま、神様に奉納した馬をご覧いただく)や東游(あずまあそび、舞い)、走馬(そうめ、牽馬でご覧いただいた馬を走らせる)の神事も行われます。



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葵祭の様子(下鴨神社イメージDVDより)(1分8秒)
 
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