心意気と復元技術──近代京都が生んだ一大歴史絵巻。
平安神宮の大祭で、
京都三大祭
の一つとして全国に知られる祭りが「
時代祭
」。
平安神宮の創建と平安遷都1100年を祝う行事として明治28年(1895年)に始まり、桓武天皇が平安京に都を移した10月22日に開催されます。
参加者は西郷隆盛や坂本龍馬、織田信長、紫式部ら京を舞台に活躍した歴史上の人物に扮装。そんな
仮装行列
が
明治
(明治元年〜明治45年、1868年〜1912年)から
延暦
(延暦元年〜延暦25年、782年〜806年)までの時代をさかのぼりながら、時代ごとの風俗や文物の変遷を順次再現します。
当初は6列・500名の規模から始まりましたが、現在では
8つの時代
を20列に分け、さらに京都の5花街が婦人列を輪番で担当するなど、行列長約2q、参加者約2,000名に及ぶ一大行列になりました。
時代祭のいちばんの特長はこの祭りが
京都市民の手で運営
されている点にあります。
また、12,000点もの調度や衣裳・祭具には
綿密な時代考証
が重ねられ、その復元には
京都千年の伝統工芸技術の粋
が集められています。
時代祭独特の壮大な行列は「京都以外の町には真似のできないものを」という、近代京都市民の心意気と誇りのまさに賜物。
“京都復興”を願う京都人のパワーが、生きた時代絵巻を繰り広げてきたのです。
明治維新時代
江戸時代
安土桃山時代
室町時代
吉野時代
鎌倉時代
藤原時代
延暦時代
は正午に京都御所を出発する時代祭行列のコース
京都御所建礼門前
堺町御前門
烏丸丸太町
烏丸御池
河原町御池
河原町三条
三条神宮前通
平安神宮
(12:00)
(12:15)
(12:30)
(12:50)
(13:20)
(13:25)
(14:10)
(14:30)
時間は先頭の通過予定時刻です。
全行程は約4キロ、先頭から後尾までの全長は約2キロに及び通過所要時間は2時間程度かかります。
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京都新聞社 提供
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