モノコック構造
耐震性に優れた搭身の仕掛けとは
  地下3階〜地上9階までを土台に、すらりとした搭身が伸び、その上に円盤状の展望室が乗る京都タワー。
約800トンもの負荷が土台にかかっているものの、瞬間風速50m/秒を越える台風や1995年に関西に大きな打撃を与えた阪神・淡路大震災をも無事に乗り越えてきました。実は、このタワーは鉄骨が一切使われていないという不思議な建築物なのです。
京都タワーは建築家・山田守氏がデザイン設計をしたものですが、その構造アイデアは、京都大学工学部建築学教室の棚橋諒教授によるもの。ほかの建築物よりも2倍以上の安全率を考えた結果、展望室を支える搭身部分は、厚さ12〜22mmの特殊鋼板「モノコック」をつなぎあわせて造ることになったのです。このモノコック構造は、飛行機や船などで使われるもので、タワーのように大きな搭状建築物では初めての試みでした。
タワーになされている仕掛けは、構造のみならず内装にも及びます。2007年の改装をきっかけに、青で統一された落ち着きのある展望室において、より快適に過ごせるような音楽が精華大学の小松正史准教授によってプロデュースされました。また、この音環境を守るために、床はカーペット敷きとなりました。
これらの徹底した造りこみに注目して、タワーを登るのも面白いでしょう。
   
   
 
モノコック構造仕組み
モノコック構造仕組み
タワー外観
タワー外観
展望室外観
展望室外観
カーペット敷きの展望室
カーペット敷きの展望室
 
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