ローム ミュージック ファンデーション設立30周年記念曲 岩代太郎作曲・東風慈音ノ章ローム ミュージック ファンデーション設立30周年記念曲 岩代太郎作曲・東風慈音ノ章

日本語表記
東風慈音ノ章(こちじおんのしょう)
Rohm Music Foundation 30th Anniversary Work

英語表記
The Chapter of KOCHI-JION Rohm Music Foundation 30th Anniversary Work

<世界初演 2023年1月25日 角田鋼亮指揮 京都市交響楽団>
岩代太郎
岩代 太郎
Taro Iwashiro
ⓒRowland Kirishima
岩代太郎
コメント
以前から幾度となく、異国の地で「たった一人の日本人メイン・スタッフとして」映画や映像制作の現場に参画してまいりました。特にアジア圏内の制作現場では、歓迎の視線、そして嫌悪の視線が交差する現場も決して珍しくありません。そんな折、私は関係者の人々に、「慈愛」「敬愛」の念をもって誠意を尽くすことで、結果、多くの友人に恵まれてきました。「敬う」「慈しむ」という心情は、ほぼ誤解なく伝わるものだと自負しています。因みに「愛情」や「礼節」だけではダメなのです。それは、相手が求めているカタチでなければ、伝わらず、受け止めてもらえないことさえあります。夫婦間や恋人同士であっても、「愛情」や「礼節」の掛け違いから喧嘩になることもあるほどですから。改めて言うまでもなく「愛情」や「礼節」が争いや戦争のきっかけになってきたことは、誰もが歴史から学べるところでしょう。世界の分断が日に日に増し、不穏な空気感が漂っている今、極東に位置する私たち日本が、明日に向かって何を成すべきか、そんな想いを敢えて「祝典曲」に込めたいと思いました。「音楽」が成就する為には「平和」が必要です。 「音楽」は「心」にしか宿りません。そんな様々な明日への想いを込めて、「東風慈音ノ章」と名づけさせて戴きます。
profile
プロフィール
東京藝術大学大学院修了。国内外を問わず数多くの映像作品の音楽を担当。映画「血と骨」「春の雪」「蝉しぐれ」「利休にたずねよ」「Fukushima 50」「キネマの神様」で日本アカデミー賞優秀音楽賞、「闇の子供たち」で毎日映画コンクール音楽賞を受賞。またジョン・ウー監督「レッドクリフ」「The Crossing」「Manhunt」、ボン・ジュノ監督「殺人の追憶」も手掛ける。TVでもNHK連続テレビ小説「あぐり」、大河ドラマ「葵・徳川三代」「義経」なども担当。2018年より、演劇と音楽のあたらしいカタチの舞台「奏劇」を企画し、自らの原案・作曲・演奏で公演を行っている。また自ら主宰してNPO法人「オトブミ集~絆」を立ち上げ、社会貢献活動にも取り組んでいる。