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TECH INFO

知って得するキーポイント

220機種以上のラインアップを持つモータドライバIC

シリーズ内ピン互換、進角制御機能により高効率
250V/600V高電圧高耐圧三相ブラシレスDCモータドライバIC

ロームには220機種以上のモータドライバICがあり、多くの実績を持っています。カバーするモータは、ブラシ付きDCモータ、ステッピングモータ、単相ブラシレスDCモータ、三相ブラシレスDCモータ(高電圧含む)と多岐にわたり、高効率と高信頼性を備えた幅広い電圧、電流、パッケージのラインアップがあり、ピン互換品も用意しています。

三相ブラシレスDCモータドライバには、250Vと600V耐圧の高電圧バージョンが20機種ほどあり、汎用電圧バージョンと合わせると40機種以上のラインアップになります。高電圧バージョンは、ホールセンサ付きモータに対応通電角120度/150度/180度(正弦波)、電流1.5A~2.5Aの多彩なラインアップになっています。エアコンや空気清浄機などの家電用、住設用ファンモータなどに適しています。

ロームの高電圧三相ブラシレスDCモータドライバICの特長

●ピンコンパチブル

ロームの高電圧三相ブラシレスDCモータドライバには、コントローラ、ドライバ、コントローラ+ドライバのモータドライバの3シリーズがあり、各シリーズ内ではピンコンパチブル(ピン互換)になっています。また、各シリーズには耐圧、出力電流、駆動方式別のラインアップが揃っています。モータ仕様ごとに基板を設計する必要がなく、設計途中で仕様変更が生じた場合も同様に同じ基板でドライバICを変更するだけで済みます。開発、設計の能率が向上し、製品の市場投入までの時間を短縮することが可能です。

以下は、コントローラ、ドライバ、モータドライバの機能区分を示したブロック図です。

ピン互換、ロームの高電圧三相ブラシレスDCモータドライバシリーズ

●豊富な保護機能

高電圧を扱うため、多くの保護機能を搭載することで安全性と信頼性を高めています。以下は保護機能の一覧です。

UVLO(低電圧保護機能) ハイサイド電源、Vccライン、内部REGのそれぞれに内蔵。電源電圧のドロップによる誤動作を防止。
TSD(過熱保護機能) コントローラチップの温度を監視し、設定温度を超えると作動。
CL(電流制限機能) PGND端子電圧を監視して、一定電流以上にならないようにする。
OCP(過電流保護機能) PGND端子電圧を監視して、一定電流以上流れると出力(上下アーム)をすべてOFFにする。
MLP(モータ拘束保護機能) モータが一定時間ロックしたことを検出すると、出力(上下アーム)をすべて「L」にする。
ホール入力異常検出機能 ホール入力信号がすべて「L」もしくは「H」になった場合、出力(上下アーム)をすべて「L」にする。
Fault出力 TSD、OCPのどちらかを検出した場合、FOB端子を「L」にする。

●進角制御機能(150度通電、正弦波通電制御方式機種)

モータの効率を最大にするためには、磁石(ロータ)磁界の位相とコイル(巻線)磁界の位相を90度にして最大トルクを得るのが理想です。下図が示すように、相誘起電圧と相電流を掛け算が相のトルクになりますが、掛け算が負の部分(下図左側、灰色の帯で示した期間)はマイナスのトルクになってしまいます。これを改善し効率を向上させる方法として、ホール信号に対してドライバ出力信号の位相を制御する方法があります。相印加電圧位相を進め、誘起電圧と電流位相合わせることで(下図右側、緑色の矢印)、マイナストルク期間を排除します。

ロームの高電圧三相ブラシレスDCモータドライバシリーズの進角制御機能。進角制御によりマイナストルク期間を排除して効率を向上させる

進角値は、モータの特性、回転数、負荷トルク(電流値)により最適値が様々に変化するので、使用状態に応じて適正な値に設定する必要があります。ロームの正弦波通電、150度通電対応機種には進角設定の機能が内蔵されており、下の図が示す3通りの方法で設定することができます。最大限の効率が得られるように、進角値を設定することができます。進角値の設定は、BM6206FS、BM6207FS、BM6225FS、BM6226FS、BM6224FS、BM6214FSが0~+30度、BM6208FS、BM6209FS、BM6227FS、BM6228FS、BM6215FS、BM6229FSが0~+40度です。

ロームの高電圧三相ブラシレスDCモータドライバシリーズの進角制御機能。3種類の設定方法

●内蔵パワーMOSFETにPrestoMOSTMを採用(モータドライバ600V品)

パワーMOSFET内蔵の600V耐圧モータドライバには、ローム独自のPrestoMOSを採用しました。PrestoMOSは、従来のスーパージャンクションMOSFETの逆回復時間(trr)の高速化を図りつつ、オン抵抗とゲート容量も低減したことで、IGBTに対して大幅に損失を低減することができるスーパージャンクションMOSFETです。これにより、高電圧モータドライブアプリケーションにおいて、さらに高効率なモータドライブが可能になります。

PrestoMOSの詳細についてはこちらを参照してください。