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TECH INFO

知って得するキーポイント

220機種以上のラインアップを持つモータドライバIC

細やかな制御機能と新制御方式による高い静音性
単相ブラシレスDCモータドライバIC

ロームには220機種以上のモータドライバICがあり、多くの実績を持っています。カバーするモータは、ブラシ付きDCモータ、ステッピングモータ、単相ブラシレスDCモータ、三相ブラシレスDCモータ(高電圧含む)と多岐にわたり、高効率と高信頼性を備えた幅広い電圧、電流、パッケージのラインアップがあり、ピン互換品も用意しています。

単相ブラシレスDCモータドライバには、静音、高効率に必要な各種駆動方式や制御技術に対応した30以上の機種があります。正弦波駆動、進角制御駆動、風損補正、I/O傾き設定、逆起電圧跳ね上がり改善、スタンバイ機能など、特徴のある機能を備えたラインアップです。

単相ブラシレスDCモータドライバの駆動方式と特徴

ロームの単相ブラシレスDCモータドライバの駆動方式と駆動波形を示します。スイッチング駆動は標準的なPWM駆動で、比較的出力のスイッチングが速いので効率はよいのですが、コイル電流の遷移も急峻なので静音性に影響がでます。BTL駆動はブリッジ接続したドライバアンプによるリニア電圧駆動です。ソフトスイッチングにより静音性は高いのですが効率は劣ります。PWMソフトスイッチング駆動は、出力の立ち上がり/立ち下がり区間をソフトにすることでコイル電流の歪を低減し静音性を向上しつつ高効率を実現した駆動方式です。正弦波駆動はPWMソフトスイッチング駆動にコイル電流の調整機能を追加した駆動方式で、正弦波に近いコイル電流で駆動可能なため非常に静音性の高い駆動が可能です。

ロームの単相ブラシレスDCモータドライバICの駆動方式と特徴

ロームの単相ブラシレスDCモータドライバの特長

●正弦波駆動
PWMソフトスイッチングは、出力の遷移(立ち上がり/立ち下がり)をなめらかにすることで静音性を高める有効な方法で、ホール信号を利用して波形を生成しています。しかしながら、ホール信号の温度特性の影響によりコイル電流が歪み騒音が増加する場合があります。

ロームの単相ブラシレスDCモータドライバICの正弦波駆動

それに対して正弦波駆動は、外部電圧でPWMソフトスイッチング区間のコイル電流を調整できる機能を備えたことで、コイル電流波形をなめらかにし正弦波に近づけることができます。コイル電流波形の歪をさらに低減しより高い静音性を実現できます。

●進角制御駆動
最大のトルクを得るために、磁石(ロータ)磁界の位相とコイルの位相が90度になるよう、ホール信号に対してドライバ出力信号の位相を調整できます。進角側22.5度までの進角を設定可能です。

ロームの単相ブラシレスDCモータドライバICの進角制御駆動

●風損補正
風損は回転部分と空気などとの摩擦抵抗による損失です。例えばファンモータではモータの特性により、入力Dutyに対する出力Dutyが直線であっても、中間Duty辺りの回転数が高まり盛り上がるような特性になることがあります。ADJ端子により出力Dutyの直線性を調整することで、モータ回転速度のリニアリティを向上させることができ、速度設定精度を高めることが可能です。

ロームの単相ブラシレスDCモータドライバICの風損補正機能

●I/O傾き設定
PWM入力Dutyと出力Dutyの傾き特性をSLOP端子で設定できる機能を搭載しています。入力とモータ回転数の特性を調整する場合に便利な機能です。出力Dutyの傾きは0.5~2の間で調整できます。図はPWM入力の例です。

ロームの単相ブラシレスDCモータドライバICのI/O傾き設定機能

●逆起電圧跳ね上がり改善
正空転電源投入時、逆空転電源投入時、ロック検出/復帰時、トルク入力急変動時など回転数変動時に発生する出力電圧の跳ね上がり現象を抑えます。

ロームの単相ブラシレスDCモータドライバICの逆起電圧跳ね上がり改善機能。

●スタンバイ機能
モータ停止時にモータドライバの消費電力を低減します。PWM信号のデューティを0%にすることにより、ICをスタンバイ状態にします。スタンバイ機能搭載製品