お役立ち情報が満載 モータドライバ設計のための技術情報サイト

基礎知識

基礎編

ステッピングモータ

2相ユニポーラステッピングモータの駆動

前回までの「2相バイポーラステッピングモータの駆動」に続いて、「2相ユニポーラステッピングモータの駆動」について解説します。バイポーラステッピングモータとユニポーラステッピングモータに違いについては、こちらを参照してください。

2相ユニポーラステッピングモータの駆動回路

2相ユニポーラステッピングモータの駆動回路は、2相バイポーラステッピングモータの駆動回路と比較すると、入力段構成、内部ロジックや制御回路、駆動回路を2ch分使うことは基本的に同様ですが、出力段構成が異なります。2相バイポーラステッピングモータ駆動にはHブリッジ出力段を2ch用いますが、2相ユニポーラステッピングモータ駆動には2個のスイッチ(MOSFET)を2ch用います。下記回路図例では、Q12とQ14、Q22とQ24のペアになります。これは、2相ユニポーラステッピングモータが、各コイルのセンタータップに与えられた電源から一定方向へ電流を流すだけで駆動できるからです。電流はセンタータップから、スイッチ(MOSFET)がオンしているOUT端子に流れます。

2相ユニポーラステッピングモータの駆動回路例

2相ユニポーラステッピングモータの駆動:
2相励磁のPWM駆動波形

以下は、2相ユニポーラステッピングモータの2相励磁のPWM駆動波形例です。入力信号と出力電圧/電流の関係を確認してください。

2相ユニポーラステッピングモータの2相励磁PWM駆動波形の例

2相ユニポーラステッピングモータの駆動では、出力オフ時の過渡電圧の発生と構造上トランス結合による逆起電力が発生する点に注意が必要です(下図参照)。OUT11とOUT12の電圧波形を例に取ると、OUT11がオフの瞬間に出力電圧は2×VM(センタータップに与えられているモータ電圧電源)以上に振れる過渡電圧が発生し、OUT12の回生電流のトランス結合により2×VMに落ち着きます。OUT12はOUT11がオフ時にOUT11の電流回生でGND以下に振れ、オン時にはOUT11の電流がトランス結合により2×VMになり、これを繰り返します。このため、モータドライバの耐圧を考慮する必要があります。

2相ユニポーラステッピングモータの2相励磁の過渡動作波形例

2相ユニポーラステッピングモータの2相励磁の過渡動作原理

キーポイント

  • ・2相ユニポーラステッピングモータの駆動回路は、2相バイポーラステッピングモータの駆動回路と比較すると、入力段構成、内部ロジックや制御回路、駆動回路を2ch分使うことは基本的に同様だが、出力段構成が異なる。
  • ・2相バイポーラステッピングモータ駆動にはHブリッジ出力段を2ch用いるのに対し、2相ユニポーラステッピングモータ駆動には2個のスイッチ(MOSFET)を2ch用いる。
  • ・出力オフの瞬間に過渡電圧が発生し、構造上トランス結合により(2×VM)以上の電圧が発生するので、ドライバの耐圧に注意する必要がある。