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基礎知識

基礎編

ブラシ付きDCモータ

発電原理

前回の回転原理に続いて、発電原理を説明します。

ブラシ付きDCモータの発電原理

基本的な発電原理に関しては関連の法則や式からこちらで説明しました。ここでは、ブラシ付きDCモータの模式図を使って実際的な発電原理を説明します。

ブラシ付きDCモータの発電動作

ブラシに電源がつながっていない状態で、コイル(ロータ)が反時計回りで回転しているとします。現実的な例としては、回転しているモータの電源を切った後に惰性でロータが回っているような状態があります。

の状態では、コイルAは磁石NとSの中間にあります。磁石による磁界がNからSに向いており、反時計回りによりコイルAは磁石Nに近づくため、回転軸に向かう磁束の変化は(+)で最も大きくなります(ピンクの矢印)。これによりコイルAには、回転軸から外側に電流(紫の矢印)を流す起電力が発生します。

コイルBは磁石Nから離れ、コイルCは磁石Sに近づくため、磁束の変化は(-)になり(ピンクの矢印)、位置が磁石に近いため磁束の変化値は最大値より小さな値になります。これによりコイルB、Cには外側から回転軸に電流(紫の矢印)を流す起電力が発生します。

このときのコイルA、B、Cの起電力を合わせると、左側のブラシには右側のブラシに対して(+)の電圧が発生します。

の状態になったとき、コイルBは磁石NとSの中間にあり、Sに近づくため磁束の変化が(-)で最も大きくなります。これによりコイルBには外側から回転軸に電流を流す起電力が発生します。

コイルAは磁石Nに近づき、コイルCは磁石Sから離れることから磁束の変化は(+)で、位置が磁石に近いので最大値より小さな値になります。これによりコイルB、Cには回転軸から外側に電流を流す起電力が発生します。

このときのコイルA、B、Cの起電力を合わせると、左側のブラシに右側のブラシに対してプラスの電圧が発生します。

このように、コイル(ロータ)が反時計回りで回転していると、常に右側のブラシに対して左側のブラシに(+)電圧が発生します。コイルが時計回りに回転した場合は、逆の動作により右側のブラシに(+)電圧が発生します。発生した電圧は整流子により整流され直流電圧になり、発電電圧は回転数が大きいほど高くなります。発電機はこの原理に基づくものであることは言うまでもありません。

キーポイント

  • ・磁界中をコイルが回転することで発電し、ブラシにDC電圧が発生する。