モータードライバー|基礎編

モーターの回転原理

2018.01.16

この記事のポイント

・モーターの回転原理は、電流と磁界と力に関する法則に基づく。

モーターの基礎として、回転原理について説明します。最初に基礎となる法則を確認します。

電流と磁界と力について

最初にこれからする説明のために、電流と磁界と力に関する基礎となる法則などをおさらいしておきます。懐かしい感じがしますが、普段、磁気関連の部品を使うことが少ないと忘れがちです。

電流と磁界と力に関する法則。アンペール(アンペア)の右ネジの法則、電流によりコイルに発生する磁束、フレミングの左手の法則。

モーターの回転原理

モーターの回転原理を説明します。図と式を使います。
導線が長方形の場合に、電流に働く力を考えます。
辺a、cの部分に働く力Fは、

F=B×I×l[N]

となり、中心軸を軸としたトルクを生じます。
たとえば角度θだけ回転した状態を考えると、b、dに直角に働く力はsinθ分になるため、aの部分のトルクTaは、次の式で表されます。

Ta?h/2×B×I×l×sinθ[N?m]

モーターの回転原理。

cの部分も同様に考えると全体で2倍になり、以下の式で算出されるトルクが発生します。

T=B×I×h×l×sinθ[N?m]

長方形の面積はS=h・lなので上記の式に代入すると、以下になります。

T=B×I×S×sinθ[N?m]

この式は長方形だけでなく、円形など他の一般的な形でも成り立ちます。この原理を利用したものがモーターです。

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