IoT技術情報サイト

エンジニアに直接聞く

いち早く具体化が進むIndustrial IoT Part 2

メーカーだからできる
自社でのIIoTソリューションの実証

注目ワード
  • 自社で検証し実証
  • 実証用試作機
  • 見える化
  • やってみなければわからない
  • Wi-SUN」対応のモジュール
  • Sub-GHz
  • 業界標準機として認知
  • EnOcean通信
  • 電池レスの無線センサモジュール
  • センシングデバイス
  • 無線通信モジュール
  • 低消費マイコン
  • 実証に基づくソリューション提案
  • 実証用試作機の提供
  • 異なる業界
  • 連携

-ロームのIIoTに対するソリューション提案には、どんな特長がありますか?

製造業に向けた製品や技術に関しては、そのメリットや効果を自社で検証し実証した上でお客様に提示できることは大きな強みだと考えています。ロームは半導体メーカーですので、製造を生業としています。また、基本的に材料からデバイス製造までを自社で行っているので、IIoT向けの製品や技術を実際に自社の製造現場で使ってみて、様々な検証を行うことができます。

-実際に現場で検証したソリューションは、お客様にとって非常に信頼できるものだと思います。お客様の反応はどうですか?

実証がともなう情報や提案に対しては、多くのお客様が強い興味をもってくれます。そして、それをもとにして話がどんどん進行し、実証用試作機を開発して提供することも増えています。現場には、様々なセンサが置かれていますが、統合的に見える化、ネットワーク化、データ記録ができていないこともあります。自社工場内で起こっている問題点を把握していることが、お客様への気の利いた提案につなげられると感じています。

-実証用試作機も提供するんですか?

そうです。簡単なことではないのですが、実証用試作機は他にも重要な役割があるので、条件はありますが試作機を提供しています。実は、お客様が実現したいことを実現するために、何をどうすればよいかということが明確になっていないケースがけっこうあります。例えば、必要な機能や技術、適正なセンシングの精度や回数などは、やってみなければわからないということが少なくありません。このような場合に実証用試作機を使っていただいて、お客様と一緒に検証を進め最適化を行っています。

-それでは、現状、ロームが提供しているIIoT向け製品について少し具体的に教えてください。

ロームは、IIoT向けにはセンサと無線通信モジュール、低消費マイコンを中心に展開しています。モーションセンサや環境センサなど様々な種類のセンシングデバイスと、無線通信モジュールを組み合わせ、低消費で駆動するソリューションを提案しています。

無線通信モジュールは、IoTの無線通信としても注目されている「Wi-SUN」対応のモジュール」を展開しています。Sub-GHz帯無線通信は、通信距離が長いことから工場内での利用に適しています。また、低消費電力であることも特長です。ロームのWi-SUN対応モジュールは業界標準機として認知されており、国内電波法認証を取得済みで、評価に必要なソフトウェアも提供されているので、購入後すぐに評価を開始できます。また、組み込み用に小型化を追求した面実装タイプ、ゲートウェイなど既存の機器に後付けできるUSBドングルタイプなど、用途に合わせた製品をそろえています。

Wi-SUN対応無線通信モジュール。左から、業界標準機BP35A1、面実装型BP35C0、USBドングルBP35C2

また、「EnOcean通信」を使ったセンサモジュールによるソリューション提案も行っています。EnOceanセンサモジュールは、エネルギーハーベスティングにより電池レスでセンシングと無線通信が可能です。特に先ほど話題に挙がった、既存の装置や設備のIIoT化を推進するキーデバイスの一つです。通常、センサや無線モジュールには電源供給が必要で、多数のセンサノードを設ける場合の電源配線、また電池駆動だとしても電池交換という問題が付きまといます。電池レスの無線センサモジュールによるシステム構築は、このような課題に対するソリューションとして非常に有望です。

EnOcean電池レスセンシングソリューションおよびWi-SUN無線通信モジュールを利用したマシンヘルスのデモ機

これらのハードウェアに加えて、評価や開発に必要な評価ボードやソフトウェアも多数提供しています。

マシンヘルスをテーマにしたデモ機については、ロームが提供できるデバイス、モジュールを使ったシステムデモを行っております。お客様の改善テーマに対して少しでもヒントをご提供できればと考えております。

-最後に、まとめをお願いします。

産業分野のIoTであるIIoTは、例えば工場のIoT化という比較的有効性を理解しやすい例もあることから具体化が進み、現実的なアプリケーションやシステムへの取り組みが進んでいます。ロームは現在のところ、IIoTのセンサネットワークを構築するセンサノードに対して、センシングデバイスと無線通信モジュール、低消費マイコンを用意しています。その展開においては、自社での実証に基づくソリューション提案や実証用試作機の提供など、既存の市場とは異なるIIoT市場の特性を考えた対応を取っています。また、今後はこれらを組み合わせた、上位のセンシングモジュールの開発に注力していきます。

IIoTのシステムは、センサノードから最終的なサービスに至るまでに、デバイスメーカー、機器メーカー、システムインテグレータ、サービスプロバイダなど異なる業界が集約したものです。IIoTのコンセプトが産業界において有効なシステムとなるためには、関連する皆が十分なコミュニケーションを取り、連携して的確に市場ニーズをとらえていくことが重要だと考えています。ロームはシステム全体を見据え、ニーズに基づくデバイスを開発していくことで、IIoTに貢献していきたいと考えています。

技術資料ダウンロード