EnOcean|基礎編
Dolphin V4 API
2019.08.27
この記事のポイント
・EnOceanアプリケーション開発のためのツールがEnOcean社から提供されている。
・Dolphin V4 APIは、送受信モジュールTCM 4xxJおよび送信モジュールSTM 4xxJに搭載するオリジナルファームウェアを開発する際に必要となる、ライブラリやサンプルソースファイルが入ったソフトウェア(アプリケーションインタフェース)。
前回では、DOLPHIN V4 開発ツールの全体像を示しました。ここからは、各開発ツールについて説明して行きます。
DOLPHIN V4開発ツール:Dolphin V4 API
DOLPHIN V4開発ツールDolphin V4 APIは、送受信モジュールTCM 4xxJおよび送信モジュールSTM 4xxJに搭載するオリジナルファームウェアを開発する際に必要となるソフトウェアです。DolphinV4 APIにはEnOceanモジュールで使われているCPUであるDolphinV4coreの説明やAPIの説明が記載されたマニュアルやAPIを使用するためのライブラリファイル、様々なユースケースに応じたサンプルプロジェクトが含まれています。APIは、Application Program Interface:アプリケーションプログラムインタフェースの略です。
また、コンパイルにはKeil PK51ツールセットを使います。DolphinV4 APIの主な特長は以下のとおりです。
- ・給電が必要な送受信モードおよびエナジーハーベスト動作の送信モードの両方をサポート
- ・EnOcean無線送信および受信の無線プロトコルスタックをサポート
- ・豊富な外部インターフェースAPIを提供
- ・リピーター機能APIを提供
- ・SmartACK通信用APIを提供
- ・リモートマネジメントプロトコル用APIを提供
- ・EnOceanシリアルプロトコル(ESP3)をサポート
Dolphin V4 APIは以下からダウンロードできます。
https://www.enocean.com/jp/support/download/
また、マニュアルは上記からもダウンロードできますが、下記URLからZIPファイル形式で直接ダウンロードできます。
https://www.enocean.com/fileadmin/redaktion/support/dolphinv4-api/EO3100I_API.zip
なお、ダウンロードページには他のソフトウェアの情報も掲載されており、DolphinAPIというソフトウェアも存在するので、必ずDolphin V4 APIであることを確認願います。
次回はDolphin V4 Suiteに関して説明を予定しています。
【資料ダウンロード】無線通信セミナー EnOcean 基礎編
ローム主催セミナーの配布資料です。 エナジーハーベストによる電池不要の無線通信とセンサソリューションを提供するEnOceanに関する基本情報と基礎知識、スイッチモジュールおよびセンサモジュール製品群の説明です。
EnOcean
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基礎編
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EnOcean電池不要の無線モジュール ー概要ー
- スイッチモジュール : PTM210J
- スイッチ用発電モジュール : ECO 200
- スイッチ用送信モジュール : PTM 430J
- マグネットコンタクトモジュール : STM 429J
- 温度センサモジュール : STM 431J
- 湿度センサモジュール : HSM 100
- モジュール用ケースおよびケース付きモジュール
- 受送信モジュール : USB 400J
- 送信モジュール : STM 400J
- 送受信モジュール : TCM 410J
- EnOcean開発キット : EDK 400J
- ゲートウェイ開発キット : CS-A420W-ENOCEAN
- 送受信モジュール : CS35A3
- EnOcean電池不要の無線モジュール ーまとめー
- EnOcean無線通信技術
- DOLPHIN V4プラットフォーム
- DOLPHIN V4 開発ツールと開発フロー
- EnOceanを活用した開発導入事例
- 電波伝播に影響する要因と回避策
- EnOcean機器設置の実際
- EnOcean無線周波数への対応
- EnOceanエネルギーバジェット計算
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IoTにセンサソリューションと無線通信を提供するEnOcean
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EnOcean電池不要の無線モジュール ー概要ー
- 製品紹介
- FAQ