EnOcean|基礎編

ERP2フレームとサブテレグラム

2018.10.16

この記事のポイント

・ERP2のフレーム構造は、Preamble、Synchronization-Word、Length、Data_PLから成る。

・物理層からデータリンク層へはLengthとData_PL部分のみが伝達される。

今回から、ERP2の理解を深めるため、サブテレグラムの構成やタイミングについて解説していきます。

ERP2フレームとサブテレグラム

ERP2はパケット型の通信を基本としたプロトコルで、実際の無線信号は、①フレーム、②サブテレグラム、③テレグラム、の3つのデータユニットタイプにより構成されていることは前回説明した通りです。

ERP2で規定されるサブテレグラムでは、データは以下のようなフレーム構造に従って送信されます。

ERP2フレーム構造

フレーム内の各パラメータの意味は以下の通りです。

Preamble:ビット同期とデータスライシングのためのしきい値生成が目的
Synchronization-Word:受信機がデータに同期するために使用される同期ワード
Length:送信データのデータ長
Data_PL:データペイロードそのもの

また、上記のフレーム構造に含まれる各パラメータとその値を以下の表に示します。

ERP2の各パラメータと値

以下の図は、ERP2の物理層とデータリンク層の関係について示しています。物理層からデータリンク層へはLengthとData_PL部分のみが伝達されます。逆にデータリンク層から物理層へ変換する場合には、PreambleとSynchronization-Wordが付与されることになります。

ERP2の物理層とデータリンク層の関係

再確認のためERP2の階層構造全体を示します。
ERP2の物理層とデータリンク層の関係

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