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EnOcean電池不要の無線モジュール

温度センサモジュール : STM 431J

前回に続き、センサモジュールについて説明して行きたいと思います。今回説明するのは、温度センサモジュールで、前回のマグネットコンタクトモジュール:STM 429Jと近似のコンセプトのセンサモジュールです。

温度センサモジュール:STM 431J

温度センサモジュールSTM 431Jは、太陽電池(ソーラーパネル)の搭載により、屋内の微弱な光でも発電して、電池レスで動作可能な温度センサ無線モジュールです。搭載している温度センサは補正済みです。また、ファームウェア変更が可能であり、汎用的な無線センサモジュールとして使用することも可能です。

測定可能な温度範囲は0℃~40℃です。精度は、17℃~27℃の間では±0.5K(typ.)、0℃~40℃では±1K(typ.)です。アンテナを除くモジュールのサイズは、43×16×8mmで、ケースに搭載することが可能です。重さは4.5gです。

主な用途は、室内環境モニタリング用の温度センサなどです。主にビルや工場などでの温度センサとして使用されています。電波法の工事設計認証を取得済み(技適番号:003-130187)なので、すぐに使用することができます。

STM 431Jの内部構成と動作について説明します。動作のための電力は、搭載している小型の太陽電池が供給します。また、他の発電素子や外付けの電池(3V)からも電力供給が可能です。太陽電池に加えて、発電した電力を蓄えるためのキャパシタも搭載しているので、光のない状態でも一定時間動作を継続することが可能です。蓄電キャパシタの電圧は、充放電制御回路によって最適に制御されます。このように、電池レスでも安定した動作ができるようになっています。

温度は、RF(無線)およびマイコン機能を提供するDolphin V4に内蔵されている温度センサから取得します。STM 431Jはスリープ状態から定期的にウェイクアップして、温度情報を取得し送信します。ウェイクアップ期間は、ユーザーが設定可能です。情報の送信においては、電波が3回送出されます。右の図は、STM 431Jの消費電流プロファイルです。起動し電波を3回送出した後、再びスリープ状態に入ることが示されています。

STM 431Jにはプログラミングコネクタも実装されているので、このコネクタを経由して各種コンフィグレーションや、ユーザー独自のファームウェアの実装も可能です。ファームウェアは、セットポイントダイアルや占有ボタンの有無によって、異なるプロファイルを使うようにも設定できます(詳細はユーザーマニュアルを参照)。他に、親機へのID登録などで使用するTeach-in機能をサポートするLEARNボタンも備えています。また、プラグインの湿度センサモジュール:HSM 100を接続することも可能です(次回説明予定)。

STM 431Jのデータシート、ユーザーマニュアルやファームウェアソースコード等は、以下より入手が可能です。

STM 431Jに関する情報の入手先(リンク先から資料をダウンロードできます)

EnOcean製品特設サイト:STM 431J

  > STM 431Jユーザーマニュアル
  > データシート

STM 431Jの樹脂ケース

キーポイント:

・STM 431Jは、太陽電池、蓄電キャパシタを搭載した電池レス温度センサモジュールで、マイコン内蔵の温度センサによって温度情報を取得する。

・プログラミングコネクタにより設定変更や独自のファームウェアの使用が可能。

・928MHz帯を利用する無線機で技適認証取得済み。

・蓄電キャパシタにより光がなくても一定時間の動作が可能。