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EnOcean電池不要の無線モジュール

概要

ここからは、実際のEnOcean無線モジュールについての説明に入ります。今回は、スタートして全体像についての話を、以降は個別モジュールの特徴や使い方などを具体的に説明して行きます。

EnOcean電池不要無線モジュールの概要

ここまで説明してきたように、EnOcean無線通信技術はバッテリを使わず、エネルギーハーベスティングによる電力を電源とする無線通信です。これによって、配線、バッテリ、メンテナンスが不要なことから様々なメリットをもち、ビルや住宅において多種多様なアプリケーションで利用されているのも説明してきた通りです。

実際のところは、EnOcean無線通信技術を利用するには、EnOcean社から提供されている各種無線モジュール、ワイヤレスセンサネットワークを構成する各種エネルギーハーベスタ、電源回路、センサ等のモジュールを使うことになります。

以下の図は、EnOceanの基本コンセプトと、実際にEnOcean社がら提供されている代表的な無線センサモジュールを示しています。

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最上段は、EnOceanの基本コンセプトです。エネルギーハーベスタ、センサ、そして超低消費電力無線通信機能をモジュール化することで、高性能で安定した確実なEnOcean無線通信技術を提供するという考えです。

エネルギーハーベスティングとしては、押す力を電気に変換する発電機や光発電パネルが用意されています。エネルギーハーベスティングで得られる電力はわずかなため、無線通信は超低消費電力の無線IC (Dolphin IC)と、無線通信に必要な電力消費を極小にする独自の通信プロトコルを採用しています。EnOceanモジュールには、すべてこの無線ICが搭載されています。

2段目以降は代表的なセンサモジュールの例です。2段目のスイッチモジュールは、押す力を電気に変えるエネルギーハーベスタと、無線通信ICがモジュールとなっており、スイッチが押されたことを無線送信します。主に照明のスイッチなどに使いやすいように設計されたモジュールで、既存の照明用壁スイッチやリモコンなどの代わりとして、ヨーロッパでは最も使用されているEnOceanモジュールです。

3段目と4段目は、光発電を電源としてセンサと無線通信ICを組み合わせたモジュールです。ワイヤレスセンサネットワークを構築する上で、一般的に良く使われる温度センサや磁気コンタクトセンサをあらかじめ搭載したモジュールです。

これらのモジュールは、実際のアプリケーションですぐに利用できるようになっており、実用化への時間短縮につながります。

次回は、スイッチモジュールの詳細を説明します。