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Sub-GHz無線

Sub-GHz無線開発の基礎知識

通信フォーマット:データリンク層(MAC層)のフレームとは

前回説明した物理層の次層となるデータリンク層(MAC層)のフレームについてです。ちなみにMACはMedium Access Controlの略です。

データリンク層(MAC層)のフレームとは

データリンク層では、直接つながった機器とのやり取りに関するルールが定められています。アドレスを指定して電波が直接届く範囲(1ホップ)内で相手にデータを送ります。以下は、よく使われるアドレスです。

  • IEEEアドレス:無線端末の唯一無二のアドレス。このアドレスだけで、端末を特定することが可能。
  • PAN ID:ネットワーク(PAN:Personal Area Network)を識別するID
  • ショートアドレス:PAN内でユニークになるように動的に割り当てるアドレス。PAN IDと組み合わせて指定する。

IEEE 802.15.4の例を示します。

IEEE 802.15.4データリンク層(MAC層)のアドレス

PAN IDは無線特有の概念で、ネットワークの区別に利用します。有線ネットワークの場合は、物理的な結線でネットワークを区別することができますが、無線の場合は、PAN IDにより同じPAN IDを持つ端末同士だけが通信できます。MACフレームにPAN IDを付けて、自分のPAN IDのパケットのみを受信します。

PAN IDによるネットワークの識別

また、ブロードキャスト用のアドレスを決めておくと、ブロードキャスト通信が可能になります。キャストには3種類あります。

  • ユニキャスト:受信相手を一意に特定する1対1通信。
  • PAN内のブロードキャスト:指定したPANに属するデバイス全体に一斉に通知。
  • 全デバイスへのブロードキャスト:無線が届く範囲全体に一斉に通知。

ユニキャスト、ブロードキャストのイメージ

物理層(PHY層)とデータリンク層(MAC層)の実際例

前回説明した物理層(PHY層)と、今回のデータリンク層(MAC層)のフレームをIEEE802.15.4/IEEE802.15.4eの実際例で示します。IEEE802.15.4eは、ベースとなるIEEE802.15.4-2011に対して、情報要素(IE:Information Element)フィールドが追加されています。

実際のIEEE802.15.4とIEEE802.15.4eのフレームの構造

次回は、ネットワーク層のフレームの説明を予定しています。

キーポイント:

・データリンク層(MAC層)では、直接つながった機器とのやり取りに関するルールが定められている。


無線通信の基礎