Sub-GHz無線|基礎編
通信フォーマット:通信レイヤとは
2018.07.17
この記事のポイント
・データ通信は決められたフォーマット(形式)に従い、それによって通信が成立する。
・通信はレイヤ(階層)構造で考え、基本的にOSI*参照モデルでレイヤ化されている。
・通信フレームはデータ通信における送信データの1単位で、入れ子状態で通信フレームを構成する。
ここからは、通信フォーマットについて説明していきます。データ通信は決められたフォーマット(形式)に従います。フォーマットにより、データの並び順や長さなどが決まっていることで通信が成立します。
通信レイヤとは
通信は、レイヤ(階層)構造で考えます。基本的にOSI*参照モデルでレイヤ化されます。OSI参照モデルとは、ISO(国際標準化機構)によって策定された、コンピュータの通信機能を階層構造に分割したモデルで、通信機能(通信プロトコル)を7つの階層に分けて定義しています。一般に通信プロトコルは1つの役割しか持たないため、1つの通信は複数のプロトコルで階層的に構築されています。“(*OSI:Open Systems Interconnection/開放型システム間相互接続)
通信フレームとは
データ通信における送信データの1単位を通信フレームと呼び、1フレームは1つ以上のパケットを含んでいます。パケットとほぼ同じ意味で使われています。以下はTCP/UDP/IPの通信フレームの例です。第1層のフレームの内側に次層が入るといった入れ子状態になっています。
ヘッダには、データの転送先や転送経路などを制御するための情報が含まれています。ペイロードは、パケットに含まれるヘッダなどの付加的情報を除いたデータ本体のことです。
次回から各フレームの説明をしていく予定です。
【資料ダウンロード】Sub-GHz無線開発基礎
Sub-GHz無線はM2MやIoT、ワイヤレスセンサネットワークなどの新市場をはじめ、幅広い分野での活用が検討されています。このハンドブックは、Sub-GHz無線の活用から機器開発の基礎までを解説しています。
Sub-GHz無線
-
基礎編
- Sub-GHz無線の概要
-
Sub-GHz無線開発の基礎知識
- 無線特性の用語:搬送波周波数と周波数精度
- 無線特性の用語:送信パワーと隣接チャネル漏洩電力
- 無線特性の用語:占有帯域幅
- 無線特性の用語:スプリアス
- 無線特性の用語:受信感度と選択度
- 無線特性の用語:ブロッキングとスプリアス応答
- 無線特性の用語 : まとめ
- 無線設計ガイダンス:設計の手順
- 無線設計ガイダンス:無線方式の選択
- 無線設計ガイダンス:無線デバイスの選択
- 無線設計ガイダンス:ネットワークトポロジーの検討
- 無線設計ガイダンス:無線デバイスの仕様および動作確認
- 無線設計ガイダンス:ハードウェアの検討
- 無線設計ガイダンス:ソフトウェアの検討
- 無線設計ガイダンス:評価の検討
- 無線設計ガイダンス : まとめ
- 無線設計のポイント:回路設計
- 無線設計のポイント:基板(PCB)設計
- 無線設計のポイント:調整、測定時
- 無線設計のポイント:調整、測定時-VCOの調整
- 無線設計のポイント:調整、測定時-マッチング調整
- 無線設計のポイント:調整、測定時-スプリアス調整、その他の調整
- 通信フォーマット:通信レイヤとは
- 通信フォーマット:物理層(PHY層)のフレームとは
- 通信フォーマット:データリンク層(MAC層)のフレームとは
- 通信フォーマット:ネットワーク層とアドホックネットワーク
- 干渉回避の手法:キャリアセンス
- 無線システム検討へのヒント
-
Sub-GHz無線の概要 ーまとめー
- 製品紹介