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Sub-GHz無線開発の基礎知識

無線設計のポイント:基板(PCB)設計

前回は、無線通信LSIによる設計における「回路設計」に関するポイントを説明しました。今回は「基板(PCB)設計」のポイントについてです。

無線設計のポイント:基板(PCB)設計

無線回路は、µVオーダーの極小信号を取り扱います。したがって、実装基板(PCB)のレイアウトは非常の重要で、無線性能に大きく影響を及ぼします。最初に、押さえるべきポイントをまとめて示します。

・グランド(GND)は極力強化する
 -特にQFNパッケージの裏面GND配線には、ビアをできるだけ配置してGND強化することが必要

・VCO、ループフィルタ回路は特に最短で配線を引く
 -回路周辺をGNDで囲むと良い

・RFの配線の下層に他の配線は引かないようする
 -特に受信系の配線の下層は厳禁

・配線を曲げる時には、直角ではなく角度をつけて曲げる
 -高速に信号が切り替わるようなラインを直角に曲げると、曲げたところでスプリアスが発生しやすくなる

・RFのマッチング配線は、50Ωのインピーダンスラインを使う
 -50Ωラインは大抵太くなり、CやLのパッドサイズより大きくなる場合は、
  パッドと50Ωラインが滑らかにつながるよう配線に角度をつけてつなげる

グランドと50Ωラインについて補足をします。

グランドの強化

ほとんどの電子回路設計において、GND配線の取り方や面積は重要検討事項です。無線の信号は非常に微弱なことから、GNDが十分でないと次のような問題が起こります。

送信:位相雑音の劣化による帯域外発射やACPの劣化
受信:受信感度、スプリアス応答、RSSI最小検出レベルの劣化

QFNパッケージのように裏面のパッドがGNDになっているパッケージでは、そのGNDを強化する必要があります。以下に例を示します。

無線設計基板レイアウト。QFNパッケージでのGNDの取り方。良い例と悪い例。

50Ωライン

前述したように50Ωラインは大抵太くなり、コンデンサなどのパッドサイズより大きくなる場合があります。その場合は、パッドと50Ωラインが滑らかにつながるようパターンに角度をつけて接続します。以下の図を参照してください。

無線設計基板レイアウト。50Ωラインと他パッドの接続例。

50Ωラインの計算については、AppCAD(フリーソフト)のような計算ソフトがあります。基板材質(誘電率)、層厚、線厚、使用周波数を指定すると計算できます。

無線設計基板レイアウト。50ΩラインのAppCADによる計算例。

キーポイント:

・無線回路は、µVオーダーの極小信号を取り扱うので基板(PCB)レイアウトは非常の重要。

・グランド(GND)は極力強化する。


無線通信の基礎