Sub-GHz無線|基礎編
無線設計ガイダンス : まとめ
2017.12.12
この「無線設計ガイダンス」は、無線設計の経験があまりない、もしくは初めてという人が無線設計を始めるためのものです。ここまで、例として近年のIoTの1つである、ビルの空調に通信ネットワークを導入して、快適かつ省エネな空調システムを構築することをイメージしながら、以下の手順で、各々においてどの様なことをするのかを解説してきました。
今回は、「まとめ」として、各キーポイントをピックアップしました。各解説をチェックいただければと思います。
① 無線方式の選択
この記事のポイント
・無線ビギナーが無線設計を始める場合、最初に検討し決定すべきは無線方式である。
・実現したいことを「5W1H」で考え整理する。
・どの様な無線方式があり、それらの仕様、特徴を調べて、5Wを実現できる無線方式を選択する。
② 1.無線デバイスの選択
この記事のポイント
・無線ビギナーが無線デバイスを選択する場合、ますはモジュールが無難である。
・LSIかモジュールかは、設計リソースだけではなく、生産数量や市場投入時間、トータルコストを加味する必要がある。
この記事のポイント
・仕様確認は、単にサイズや性能だけではなく、サポートや入手性、そして採用実績なども含めた様々な角度から検討することが重要。
・評価ボードとソフトウェアの提供があると、評価を迅速に開始できる。
・まず動かしてみることも重要。
この記事のポイント
・ネットワークトポロジーとは、通信ネットワークの接続形態のこと。
・ネットワークトポロジーの特徴を理解して、構築するシステムに適するものを選択する。
・本章の①無線方式の選択~③ネットワークトポロジーの検討は、本来は個別の作業ではなく包括的に行うもの。
この記事のポイント
・決定したシステムを実現するために、具体的にどんなハードウェアを開発する必要があるのか考える。
・ハードウェアの共有化ができる部分は可能な限り共有化する。
この記事のポイント
・決定したハードウェアとシステムを制御するためのソフトウェアを開発する。
・OSI参照モデルを参照し、自分で開発しなければならないものを明確にする。
・通信モジュールを利用する場合、一般に必要になるのは上位レイヤの開発。
⑥ 評価の検討
この記事のポイント
・無線通信の評価の第1歩として、通信距離と通信の安定性を確認する。
・確認にはpingを利用するのが手軽で、通信速度などある程度の情報も得られる。
次は、無線通信LSIによる設計に関する解説を予定しています。
【資料ダウンロード】Sub-GHz無線開発基礎
Sub-GHz無線はM2MやIoT、ワイヤレスセンサネットワークなどの新市場をはじめ、幅広い分野での活用が検討されています。このハンドブックは、Sub-GHz無線の活用から機器開発の基礎までを解説しています。
Sub-GHz無線
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基礎編
- Sub-GHz無線の概要
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Sub-GHz無線開発の基礎知識
- 無線特性の用語:搬送波周波数と周波数精度
- 無線特性の用語:送信パワーと隣接チャネル漏洩電力
- 無線特性の用語:占有帯域幅
- 無線特性の用語:スプリアス
- 無線特性の用語:受信感度と選択度
- 無線特性の用語:ブロッキングとスプリアス応答
- 無線特性の用語 : まとめ
- 無線設計ガイダンス:設計の手順
- 無線設計ガイダンス:無線方式の選択
- 無線設計ガイダンス:無線デバイスの選択
- 無線設計ガイダンス:ネットワークトポロジーの検討
- 無線設計ガイダンス:無線デバイスの仕様および動作確認
- 無線設計ガイダンス:ハードウェアの検討
- 無線設計ガイダンス:ソフトウェアの検討
- 無線設計ガイダンス:評価の検討
- 無線設計ガイダンス : まとめ
- 無線設計のポイント:回路設計
- 無線設計のポイント:基板(PCB)設計
- 無線設計のポイント:調整、測定時
- 無線設計のポイント:調整、測定時-VCOの調整
- 無線設計のポイント:調整、測定時-マッチング調整
- 無線設計のポイント:調整、測定時-スプリアス調整、その他の調整
- 通信フォーマット:通信レイヤとは
- 通信フォーマット:物理層(PHY層)のフレームとは
- 通信フォーマット:データリンク層(MAC層)のフレームとは
- 通信フォーマット:ネットワーク層とアドホックネットワーク
- 干渉回避の手法:キャリアセンス
- 無線システム検討へのヒント
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Sub-GHz無線の概要 ーまとめー
- 製品紹介