Sub-GHz無線|基礎編

無線設計ガイダンス:ソフトウェアの検討

2017.10.17

この記事のポイント

・決定したハードウェアとシステムを制御するためのソフトウェアを開発する。

・OSI参照モデルを参照し、自分で開発しなければならないものを明確にする。

・通信モジュールを利用する場合、一般に必要になるのは上位レイヤの開発。

この「無線設計ガイダンス」は、無線設計の経験があまりない、もしくは初めてという人が無線設計を始めるためのものです。ここでは、一例として、近年のIoTの1つである、ビルの空調に通信ネットワークを導入して、快適かつ省エネな空調システムを構築することをイメージしながら、以下の手順で、各々においてどの様なことをするのかを解説していきます。

  • ① 無線方式の選択
  • ② 無線デバイスの選択/仕様確認/動作確認
  • ③ ネットワークトポロジーの検討
  • ④ ハードウェアの検討
  • ⑤ ソフトウェアの検討
  • ⑥ 評価の検討

今回は⑤ソフトウェアの検討です。

⑤ソフトウェアの検討

前回は、決定したシステムを実現するために開発が必要なハードウェアの検討を行い、親機と子機の開発が必要なことがわかりました。

graf_20171017_06

次のステップとしては、このシステムを機能させるソフトウェアについて検討します。Wi-SUN通信モジュールBP35C0選択およびネットワークトポロジーを決定したときに説明しましたが、BP35C0には今回の無線通信に必要なスタックやファームウェアのほとんどが提供されています。したがって、すでに存在しているものと、自分で開発しなければならないものを最初に整理することになります。それには、OSI参照モデルを参照するのがよいと思います。

graf_20171017_07

BP35C0には、通信に必要なファームウェアは備わっているので、HOST CPUによる制御ソフトウェアが必要になるのがわかります。以下に、ハードウェアとの兼ね合いを示します。

graf_20171017_08

この例はほんの一部ですが、親機と子機に対して制御コマンドを使って開発を行います。通信モジュールを利用する場合は、上位レイヤ、アプリケーションの開発が主体になるのが一般的で、それもモジュールを利用するメリットです。

次回は、「⑥評価の検討」を予定しています。

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無線設計ガイダンス:ソフトウェアの検討

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