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BD9227F : DCファンモーター駆動用降圧DC-DCコンバータ高効率小型化に加え、業界初のDCファンモーター高精度速度制御を実現

2017.06.27

近年のモーターには、他の電子機器同様にインテリジェント化、小型化、高効率化の要求が高まっています。これは、世界の電力需要の50%近くがモーター駆動に使用されており、これらの要求への対応は必須となっています。

BD9227Fは、MCUが生成するPWM信号に応じて出力電圧を線形制御することで、従来のディスクリート部品構成では困難であった高精度で、DCファンモーターの回転速度を制御可能な業界初*の電源ICです。IC化による制御の最適化により大幅な効率向上を図り、同様に部品点数削減とスイッチングの高速化による周辺部品の小型化によって、実装面積を大幅に削減することが可能です。 (*2016年11月18日現在ローム調べ)

出力電圧の線形制御により、モーター回転速度を高精度化

従来のディスクリート構成では、外部MCUが生成するPWM信号に対する出力電圧の直線性が低く、モーターの回転速度を高精度に制御できないという課題がありました。BD9227Fは、PWM信号に対し高い直線性をもつ電圧を出力可能で、DCファンモーターの回転速度の高精度制御が可能です。

右のグラフは、ディスクリート構成とBD9227FのPWM信号デューティサイクルに対する直線性を示しています。BD9227Fは非常に高い直線性をもっており、ディスクリート構成との差は明らかです。

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実装面積を75%削減

従来のディスクリート構成では、高速スイッチング動作に制限があり、インダクタや出力コンデンサは比較的サイズが大きなものが必要でした。BD9227Fは1MHz(typ)のスイッチング周波数で動作するので、より小型の周囲部品を使用することが可能です。また、IC化により部品点数も大幅に少なくなったことにより、実装面積を約75%削減することが可能です。

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全負荷領域で高効率を実現

BD9227Fはディスクリート構成に比べて、すべての負荷領域においてより高い効率を実現します。300mA負荷時の例では、約19%の効率向上が可能です。さらに負荷が高くなっても高効率を維持します。

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100%デューティサイクル動作も可能

BD9227Fは、ハイサイドスイッチングとして、PチャネルMOSFETを内蔵しています。これにより、100%デューティサイクル、つまりオフ時間のない連続導通状態での動作も可能です。最低限の損失で入力電圧に限りなく近い出力電圧を生成可能です。

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