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フォトカプラ不要の絶縁型フライバックDC/DCコンバータ Part 3

産業機器向けを前提に開発

注目ワード
  • 絶縁型フライバックコンバータ
  • フォトカプラ不要
  • 40V
  • 長期供給保証
  • 適応型オン時間制御
  • 出力負荷補償機能

-ここからは、BD7FシリーズのICとしての機能や特徴を伺いたいと思います。

詳細な動作説明の話が続きましたので、あらためて基本コンセプトを言いますと、BD7Fシリーズは絶縁型フライバックコンバータを構築するためのICで、一次側で安定化制御するので帰還経路絶縁用のフォトカプラやトランスの三次巻線が不要で、MOSFETも内蔵しているので、小型化と信頼性の向上が可能になるのがポイントです。

それでは、シリーズのBD7F100HFN-LBおよびBD7F100EFJ-LBを例にして、電源ICとしての機能を説明します。この2機種はパッケージが違うだけで、基本的に機能は同じです。

【特長】

  • ・フォトカプラや、トランスの三次巻線が不要
     -2本の外付け抵抗とトランス巻数比で
      出力電圧を設定
  • ・独自の適応型オン時間制御を採用
     -高速負荷応答を実現し、外付け位相補償部品が不要
  • ・固定スイッチング周波数で低出力リップル
  • ・高効率の軽負荷モード対応(PFM動作)
  • ・シャットダウン/イネーブル制御
  • ・Nch MOSFET内蔵
  • ・ソフトスタート機能
  • 出力負荷補償機能
  • ・各種保護機能
     -入力低電圧保護(Vin UVLO)
     -過電流保護(OCP)
     -温度保護(TSD)

【主要スペック】

  • 動作電源電圧: 3V~40V
  • ・SW端子動作電圧: 60V (Max)
  • ・過電流リミット: 1.25A (Typ)
  • ・スイッチング周波数: 400kHz (Typ)
  • ・基準電圧精度: ±1.5%
  • ・シャットダウン時回路電流: 0μA (Typ)
  • ・動作時回路電流: 2mA (Typ)
  • ・動作接合部温度: -40°C~+125°C

【パッケージ】W (Typ)×D (Typ)×H (Max)

  •  HFN→HSON8   2.90×3.00×0.60mm
  •  EFJ→HTSOP-J8  4.90×6.00×1.00mm

【特記事項】

  • ・産業機器の要求に対応する長期供給保証

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-動作電圧が40Vとなっており、動作温度範囲もTj -40℃~125℃になっているところを見ると、産業機器の要求を意識しているようですが。

その通りです。もちろん汎用ではあるのですが、産業機器用の絶縁電源を念頭に開発しました。40Vの動作電圧は、産業機器の12Vはもちろん、24Vにも十分対応し、これらの電圧から汎用5Vやゲートドライバ用の±15Vなどを生成することができます。また、3Vから動作するので、5V入力のアプリケーションも可能です。

-このシリーズも、ロームの産業機器向け仕様「-LB」の長期供給保証対応なんですね。

産業向けを意図している製品に関しては、長期供給保証対応の設定を促進しています。これは、産業機器のお客様から好評をいただいています。

-シリーズの構成を教えてください。

BD7Fシリーズは、現在、BD7F100HFN-LB、BD7F100EFJ-LB、BD7F200HFN-LB、BD7F200EFJ-LBの4機種構成です。2種類のデバイスが各2種類のパッケージで供給されます。こちらは、表を見ていただいた方がわかりやすいと思います。出力電力とスペース要求によって選んでいただければと思います。BD7F200xxx-LBは、最小入力電圧が8Vですので、5V入力には対応しません。

品名 パッケージ 出力電力 入力
耐性
入力電圧
範囲
過電流
リミット
スイッチング
周波数
動作温度 機能
BD7F100HFN-LB HSON8 1W (Vin=5V)
5W (Vin=24V)
45V 3.0~40V 1.25A 400kHz
(Typ.)
-40℃~+125℃ イネーブル
ソフトスタート
高効率軽負荷モード
UVLObr
過電流保護
熱保護
BD7F100EFJ-LB HTSOP-J8
BD7F200HFN-LB HSON8 10W (Vin=24V) 8.0~40V 2.75A
BD7F200EFJ-LB HTSOP-J8

-最初に説明していただいた特長のシャットダウン/イネーブルやソフトスタート、各種保護は、近年の電源ICでは標準機能だと思いますが、「適応型オン時間制御」と「出力負荷補償機能」の2つは独自の機能ですね。

そうです。どちらも独自技術です。

-それぞれについて、説明いただけますか?

次回に続く

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