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スイッチングノイズ-EMC

その他のノイズ対策

RCスナバ回路

スイッチング電源のノイズ対策として、コンデンサとインダクタを使用する方法について、その特徴や注意点を説明してきましたが、他にもいくつかノイズ対策の方法があります。その中でもよく利用されるRCスナバ回路について説明します。

RCスナバ回路

スイッチノードに発生するスパイク電圧を低減する目的で、RCスナバ回路追加することができます。下記の例では、整流ダイオードがオフ(ハイサイドスイッチがオン)するときに、RCスナバ回路がダイオードの接合部、寄生インダクタンス、寄生容量、PCBパターンのインダクタンスに蓄積された電荷を放電し、抵抗で熱に変換することによってスパイクを低減します。

出力のRCスナバ回路,RCスナバ回路は、寄生容量や寄生インダクタンスにより発生する電圧スパイクを、抵抗で熱に変換して低減する

RCの値は一般に、R=2Ω、C=470pF程度を出発点として、実際の確認により最適値を探します。

注意点として、スナバ回路の追加によりスイッチングの遷移が緩やかになると効率が低下するので、ノイズレベルと効率の妥協点を検討する必要があります。

また、抵抗はノイズ電圧を熱に変換する前提なので、抵抗の許容損失に注意が必要です。抵抗の損失は、以下の式で算出できます。

 損失=C×VIN2×fSW

なお、スナバ回路はローサイド側だけでなく、ハイサイド側にもよく使われます。また、アプリケーションノート「降圧コンバータICのスナバ回路(PDF)」に、スナバ回路の詳細がありますので参照願います。

Key Points:

・RCスナバ回路は、寄生容量や寄生インダクタンスにより発生する電圧スパイクを、抵抗で熱に変換して低減する。

・スナバ回路の追加により効率が低下する可能性があるので、ノイズレベルと効率の妥協点を検討する必要がある。

・抵抗はノイズ電圧を熱に変換するので、抵抗の許容損失に注意が必要。


ノイズ対策の基礎