AC-DC コンバータ|基礎編
効率
2014.05.27
この記事のポイント
・効率重視であればスイッチング方式を選択する。
・サイズと効率はトレードオフの関係にある。
電源の効率向上は、現代の省エネ要求に対して最も重要なテーマです。また、待機時の消費電力も重要な改善項目なっており、さまざまな対策が取られています。
スイッチングDC-DCコンバータの効率は95%前後を達成することが可能ですが、AC-DCコンバータの場合は、一次側の変換効率にまだ改善の余地があるのが実情です。また、扱う電力が大きくなればPFC(力率改善)が必要になり、追加の回路とノウハウが必要になります。
AC-DC変換において効率の向上を図るためには、スイッチング方式の採用が必須です。そのためには前述のように、例えば100VACを直接整流し平滑できるダイオードとコンデンサ、その後の140V近いDC電圧をスイッチできるトランジスタといった高耐圧部品が必要になり、当然ながら若干コストは上がります。これは、省電力化要求とのトレードオフとして重要な懸案事項になります。