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2019.02.12 AC/DC

設計手順

AC/DCコンバータの効率を向上する二次側同期整流回路の設計

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「AC/DCコンバータの効率を向上する二次側同期整流回路の設計」では、二次側同期整流コントローラICのBM1R001xxFシリーズを使って、ダイオード整流のAC/DCコンバータを同期整流化する設計例の解説をしていきます。最初に設計手順を示します。

設計手順

二次側同期整流コントローラICの、BM1R001xxFシリーズを使って、ダイオード整流のAC/DCコンバータを同期整流化する設計例を示します。

この設計の趣旨は、AC/DCコンバータにおいて二次側に搭載されている整流ダイオードとシャントレギュレータを、二次側同期整流コントローラICのBM1R001xxFシリーズに置き換え、AC/DCコンバータの効率向上を図るというものです。設計は大まかには以下の手順で行います。

  1. 同期整流回路部の設計
     1-1. 同期整流用MOSFETの選定
     1-2. 制御ICの選択
     1-3. 周辺部品の選定
  2. シャントレギュレータ回路部の設計
  3. トラブルシューティング
  4. 特性評価

1と2の回路設計に関して概略を示します。なお、この設計事例には一次側は含みません。

1. 同期整流回路部の設計の概略
1-1. 同期整流用 MOSFET の選定

  • ・初めに整流ダイオードから置き換える同期整流用MOSFETを選定する。
  • ・整流ダイオードに発生する逆方向電圧VR、順方向電流IFを目安にして、置き換えるMOSFETの最大ドレインソース間電圧、ピーク電流、Ronによる損失、パッケージの最大許容損失などを考慮し選定する。
  • ・確認事項として、必ず製品に組み込んだ状態にて動作確認を行い、必要に応じてヒートシンク等の放熱を検討する。

    AC/DCコンバータの効率を向上する二次側同期整流回路の設計手順:MOSFETの選定。

1-2. 制御ICの選択

  • ・BM1R001xxFシリーズは、様々な電源に対応できるように強制OFF時間(Compulsion OFF Time)制御を採用していることを理解する。
  • ・先に確認した整流ダイオードに発生する逆方向電圧VR、順方向電流IFと、二次側MOSFET最大ON時間tMAX_ONを算出することで対応するICを選択。
  • ・BM1R001xxFシリーズは同期整流用MOSFETをローサイド、ハイサイドのどちらでも構成が可能なので両方の回路を検討する。

    AC/DCコンバータの効率を向上する二次側同期整流回路の設計手順:ICの選択。

1-3. 周辺部品の選定

  • ・MOSFETスイッチング時に発生するサージ電圧での誤検出を防ぐために、ドレイン端子に施す対策部品選定。
  • ・IC電源端子VCCへの給電回路設定。

2. シャントレギュレータ回路部の設計の概略

  • ・BM1R001xxFシリーズは低消費高精度シャントレギュレータを内蔵しており、シャントレギュレータ部の消費電力削減を行う。
  • ・シャントレギュレータは同期整流コントローラとIC内部で完全に分離されているので、ハイサイドタイプのフライバック・アプリケーションでもシャントレギュレータをGND基準で使用できることを検討。
  • ・IC内蔵のシャントレギュレータを使用しないことも可能なので、その際の回路を検討。

    AC/DCコンバータの効率を向上する二次側同期整流回路の設計手順:シャントレギュレータの選定。

次回は設計事例と設計に使うBM1R001xxFシリーズについての説明を予定しています。

キーポイント

・設計手順は大まかに以下となる。
 1. 同期整流回路部の設計:同期整流用MOSFETの選定、制御ICの選択、周辺部品の選定
 2. シャントレギュレータ回路部の設計
 3. トラブルシューティング
 4. 特性評価

PWM方式フライバックコンバータ設計手法