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AC/DC

SiC-MOSFETを使った絶縁型擬似共振コンバータの設計事例

評価結果:効率とスイッチング波形

ここまで例として説明してきた回路の評価として、効率とスイッチング波形を確認した結果を示します。回路全体は前回を参照願います。

効率の評価

効率の評価結果として、3種類の入力電圧における効率と出力電力、入力端子ごとの効率と出力電流のグラフを示します。

DC入力端子に300VDC、600VDC、900VDCを入力した場合の効率です。基本仕様として24V/1A出力の設計なので24Wに近い領域で良好な効率を示し、なるべく低い出力電力まで高効率を維持する特性が理想的です。300V入力の例では、15W(Iout約0.63A)までは約90%の高効率を達成しており、5W(Iout約0.21A)でも80%以上の効率を維持しています。他の入力電圧条件でも同様に広い出力電力範囲で高効率を維持しています。

このグラフはDCINに300VDC(赤)、ACINに300VDC(緑)、ACINに300VACを入力した場合の効率を示しています。結果としては、整流回路を経由しないDCINへのDC入力時が一番高い効率を得られています。

スイッチング波形の評価

効率は電力もしくは電圧と電流を測定することで、特にスイッチング波形を観察しなくても算出できますが、スイッチング電源において要所の波形を観察し、スパイクや発振などの異常がないことを確認することは非常に重要です。以下は、パワースイッチSiC MOSFETのドレイン電圧とドレイン電流のスイッチング波形です。ドレイン電圧波形は擬似共振型独特のものです。上段に対して下段はIoutが倍になっています。オンとオフの時間やドレイン電流の違いを見比べてもらえればと思います。

これらの波形は、理想的な波形に近いものです。試作回路が正常かどうかのリファレンスにも利用可能です。

他にも確認すべき項目があります。こちらに、AC/DCコンバータの評価に関する記事一式がありますので参照してください。フライバックコンバータのものですが、アプローチは基本的に同様です。

キーポイント

・例示した回路を使って効率を測定し検討する。

・回路部品は一例であり他にも選択肢はある。


PWM方式フライバックコンバータ設計手法