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AC/DC

非絶縁型バックコンバータの設計事例

主要部品の選択:入力コンデンサC1とVCC用コンデンサC2

前項では、設計に利用するICを決定しましたので、早速外付け部品の選定と定数計算に入ります。

入力コンデンサ:C1

コンデンサC1は、入力AC電圧をブリッジで整流した入力ラインに接続されています。

入力コンデンサの容量は、以下の表を目安として決めることができます。

入力電圧(VAC) Cin(uF)
85-264 2×Pout(W)
180-264 1×Pout(W)
入力コンデンサ:C1

この事例での入力電圧範囲は、90VAC~264VACなので、2×Poutに従います。ただし、これらは全波整流時の目安なので、条件が異なったり入力電圧の保持時間の仕様によっては調整が必要になります。

Poutは出力仕様から求めます。出力は20V/0.2Aですので、C1の容量は以下のようになります。

Pout = 20V×0.2A = 4W
C1 = 2×4 = 8 ⇒ 10µFとする

続いて、コンデンサの耐圧を決定します。回路図からわかるように、入力、つまりこのコンデンサには最大入力電圧が整流された電圧、VAC(max) の1.41倍の電圧がかかります。

264VACの場合
264V×1.41 = 372V ⇒ 400V以上とする

事例の回路では、マージンなどを考慮して450Vのコンデンサを選択しています。

VCC用コンデンサ:C2

次に、VCC用のコンデンサC2を決めます。VCC用コンデンサは、出力から生成される電源ICのVCC電圧を安定させるために必要です。

C2の容量は、電源ICのデータシートでは2.2µF以上が推奨されています。出力電圧を考慮して、50V/10µFを選択します。

また、C2は電源投入時のICの起動時間を決定する役割ももっています。C2の容量と起動時間の関係は、データシートに記載のある下記のグラフを参照します。10µFの場合の起動時間は、おおよそ0.08secになります。もし、この起動時間に調整が必要ならば、2.2μF以上の例えば22µFなど、他の容量を選択することも可能です。

VCC用コンデンサ
VCC用コンデンサ

キーポイント

・入力コンデンサには、最大入力電圧×1.41の電圧がかかることを考慮して耐圧を選定する。

・VCC用コンデンサは、VCCの安定以外に起動時間を決める役割があることに留意する。


非絶縁型バックコンバータの設計事例