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半年を振り返って(尾城 杏奈さん)3/13

尾城 杏奈さん/Ms. Anna Ojiro
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2023.03.24 ]

パリ・エコールノルマル音楽院

ロームミュージックファンデーション奨学生の尾城杏奈です。

 

日頃より多大なるご支援をいただき、ありがとうございます。
ご支援のお陰で素晴らしい環境で勉強させて頂くことができ、非常に感謝しております。

 

<パリ・エコールノルマル音楽院の前で>

 

 


2022 年 10 月から東京藝術大学修士課程を休学し、パリ・エコールノルマル音楽院への留学を開始いたしました。

運良くピアノ付きのパリの都心部の部屋に住むことができ、見晴らしの良い部屋で日々、音楽と向き合うことができております。

 

パリは音楽の他にも美術、食事、街並み、人々の暮らしなど非常に芸術に溢れた街で、以前に増して五感を使うようになり、良い刺激を受けられています。
特に学生にとっては芸術や歴史に触れやすい環境が整っており、25 歳以下の学生の場合は美術館や歴史的建造物等は無料で行くことができますし、シフやキーシン等素晴らしい音楽家のリサイタルやパリ管弦楽団等のコンサートにも良心的な値段で行くことができるので、日本に住んでいた時以上に頻繁に美術館やコンサートに行くことができています。

 

引き続き様々な場に足を運び、芸術性を磨き、表現の幅を広げていきたいと思います。

 

<自宅前のセーヌ川>

 

 

基本的にはパリで生活をしていますが、有難いことに日本での演奏機会にも恵まれており、日本とパリを行き来して生活しています。

 

9 月 23 日には高崎芸術劇場大ホールにて、三大コンチェルトに出演させていただき、大友直人先生指揮 群馬交響楽団の皆さまとチャイコフスキーのピアノ協奏曲を演奏しました。

そして 10 月 30 日には鎌倉芸術館大ホールにて、鎌倉交響楽団 60 周年定期演奏会に出演させていただき、鎌倉交響楽団の皆さまとラヴェルのピアノ協奏曲を演奏しました。

 

今回のコンサートはどちらもオーケストラとの合わせ時間や指揮の先生との打ち合わせ時間を多く取って下さっていたため、綿密にオーケストラの方々や指揮の先生とコミュニケーションを取ることができましたし、今まで以上に各々の楽器を意識して響きを耳で追いながらアンサンブルができ、非常に良い経験となりました。

 

<鎌倉芸術館大ホールにて、鎌倉交響楽団第 60 回定期演奏会の様子>

 

 

11 月初旬にフランスに戻り、本格的にブルーノ・リグット氏に師事をし、ロンティボー国際コンクールやサルコルトーでの初リサイタル等、短期間で貴重な経験を沢山させて頂き、充実した日々を送っています。

 

今後はスクリャービンのソナタの CD の発売や収録、国際コンクールや国内での演奏活動等さまざまな事に挑戦する予定ですが、初心を忘れずに、真摯に音楽と向き合っていきたいと思います。

 

<サルコルトーホールにて、パリ初リサイタルの様子>