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国内外で再開する演奏活動、コロナ禍からの変化(齋藤 優貴さん)7/22

齋藤 優貴さん/Mr.Yuki Saito
(専攻楽器クラシックギター/classic guitar)

[ 2022.07.29 ]

フランツ・リスト・ワイマール音楽大学

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の齋藤優貴です。

いつも皆さまからの多大なるご支援に心から感謝しております。

ヨーロッパではこの半年間で演奏活動やイベントなどが本格的に再開し、私も再び国内外で演奏する機会をたくさんいただくことができました。

 

<イタリアにて>

 

冬は2月に大学の卒業試験コンサートを、そして3月には日本デビューとなるコンサートを東京の紀尾井ホールで開催させていただきました。

どちらのコンサートでも従来のクラシックギターのコンサートの概念を変える新しい試みを多数披露することができました。

調弦の異なるギターを2本用意し時代や曲の調性によって持ち替え、また自身の作編曲作品も披露することで、これまでに感じたことのないギターの響きや世界観を提案することができ、ご来場いただいた皆さまにも大変ご好評いただきました。

 

7月にはクロアチアの野外ステージとイタリアの山奥の小さな教会でもコンサートをさせていただき、そちらでは場所やステージの環境に合わせた選曲を意識し、冬とは異なるプログラムをお届けしました。

コロナ禍でのオンラインコンサートなどを通じて試行錯誤した自分にしかできない演奏やプログラム選択を、実際にこれらのライブコンサートで披露し直接お客様からレスポンスをいただいたことで、想像以上の収穫を得ることができました。

 

<イタリアでのコンサート>

 

 

そのほかに6月に行われた大学内の2つのコンサートでは、ギターではなくヴィオラ・ダ・ガンバをお客様を前に初めて演奏することができました。

1年半ほど大学でレッスンを受け続けており、今回のコンサートでは同じくヴィオラ・ダ・ガンバを履修/専攻する学生らとアンサンブルで出演しました。

コンサートに向けてよりインテンシブに古楽の演奏法を勉強することができ、ギターなどのクラシック音楽の楽器とのアンサンブルとは異なる性質や特徴を多く見つけることができました。

古楽を本格的に勉強できるのはドイツなどのヨーロッパならではの特権です。

 

<ヴィオラ・ダ・ガンバのコンサート>

 

 

コロナ禍にあったイベント等の人数制限も春ごろには解除され、3月から5月にかけて計7試合ほど大好きなサッカーの試合を観戦することもできました。

私事で大変恐縮ですが、私が応援しているドイツのサッカークラブ「RBライプツィヒ」の初タイトル獲得の瞬間にも立ち会うことができ、コンサートも同じくやはりライブであることの重要さや熱狂を肌で感じることができました。

 

<サッカー観戦>

 

 

10月からは同じくドイツのデュッセルドルフにあるロベルト・シューマン音楽大学にて留学生活を続けていく予定です。

これからも変わらず現地で多くのことを学びながら、ギタリストとしての独自のアイデンティティを探していきたいと思います。