奨学生レポート RMFレポート ミュージックサロン インタビュー

最終レポート(大関万結さん)4/1

大関 万結さん/ Ms.Mayu Ozeki
(専攻楽器ヴァイオリン/violin)

[ 2021.07.23 ]

学校名:ウィーン私立音楽芸術大学

ローム ミュージック ファンデーション 奨学生の大関万結です。

3月にも関わらず雪が降ったりもしましたが、最近は急に暖かくなり、イースターに向けて、春を感じられるようになってきました。

 

<写真1: サントリーホールでの成人の日コンサート(撮影K.Miura)>

 

2年間の奨学生期間も、もうすぐ終わりを迎えようとしています。

日々変わる状況にウィーンの街が混乱していたあの最初のロックダウンからも、1年が経ちました。今は厳しいロックダウンと部分的ロックダウンを繰り返している状況です。コンサートとカフェが消えたウィーンにも、寂しく残念に思いながらも、少し慣れてしまいました。

冬の帰国中は、緊急事態宣言下にも関わらず、演奏会にたくさんのお客様がいらしてくださいました。

1月の成人の日コンサートでは初めてサントリー大ホールにて演奏をさせていただきました。

会場の空間とお客様の反応が演奏に大きな良い影響を及ぼす私にとって、無観客となってしまったのは非常に残念ですが、配信で遠方のお客様にもお届けできたのは嬉しいことでした。

 

その後はウィーンプログラムのリサイタルをさせていただきました。

留学して初めて身をもって感じたウィーンの日常の魅力をお伝えできたら、と組んだこだわりのプログラムでした。

あまり知られていない作品も取り上げましたが、ウィーンに旅したようだった、とのお声をたくさんいただけて、大変嬉しかったです。

 

<写真2: 浦安音楽ホールでのウィーンプログラムリサイタル(撮影浦安音楽ホール)>

 

多様な文化と歴史を凝縮し、そのまま残されているこの街は、私を虜にして離しません。

練習だけでは得られないものを、日々発見できる充実した生活に、大変な歓びを覚えております。

街歩きと勉強で、ここ何百年ものウィーンという街に、毎日想いを馳せております。

 

あとはやはり、オペラやコンサート、カフェやホイリゲに行きたい、という思いが強くありますが、今は仕方ないですね。

生活に困らず勉強をし続けられる環境に感謝しながら、希望を捨てずに、いつかまた元の”ウィーン”を感じられる生活が戻るのを待っていようと思います。

 

留学をして、本当に自分が良い方向に進んでいったことを何よりも嬉しく感じております

。ご支援がなければ叶わなかった留学です。勉強に専念できるこの大事な時期に、チャンスを与えてくださったこと、本当に感謝しております。

ご支援いただき、誠にありがとうございました。

留学生活はまだ続きます。

一日一日を大切に、今感じられることを全て吸収して、自分だけの道を歩んでいきたいと思います。

これからも変わりなく応援していただけたら幸いです。

 

<写真3: ここから芸術が花開いた、セセシオン(ウィーン分離派会館)>