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充実した夏(外村理紗さん)9/30

外村 理紗さん/Ms. Risa Hokamura
(専攻楽器ヴァイオリン/violin)

[ 2020.01.14 ]

学校名:東京音楽大学付属高等学校

ロームミュージックファンデーション奨学生の外村理紗です。

いつも多大なるご支援を頂き、心から感謝申し上げます。

今年も、コンサートやセミナーで色々な場所に行き貴重な経験をさせて頂くことができて、大変有意義な夏を過ごすことができました。

まず、8月の初めにはロームミュージックファンデーションスカラシップコンサートに出演させて頂きました。

昔からこのコンサートに出ることを1つの目標としていましたので、出演でき大変光栄な気持ちでした。

 

<ロームスカラシップコンサートの様子>

 

ピアニストの五十嵐さんとは初めてご一緒させて頂いたのですが、とても温かいお人柄で合わせから本番まで楽しく弾くことができました。

授賞式のあとのパーティーでは他の奨学生の方々と交流ができ、素晴らしい先輩方とお話させて頂くことができ嬉しく、大変刺激を受けました。

 

コンサートの出番が終わってすぐ関空に直行し、セミナーを受けるために2週間ちょっとほど台湾に行って参りました。

このセミナーは有名なヴァイオリニストのチョーリャンリン先生が音楽監督をなさっている室内楽とオーケストラのためのセミナーで、アメリカの主要なオーケストラのコンマスやセクショントップの方々がファカルティーでした。

しかも室内楽やオケだけでなく、申請すればソロのレッスンも受けることができ大変充実したセミナーでした。

 

<セミナーで仲良くなった日本人のお友達と>

 

まず1週目は室内楽の週で、プロコフィエフの2つのヴァイオリンのためのソナタを勉強しました。

毎日のように室内楽のレッスン、そしてそれに加えてソロのレッスンがあり怒号のような日々でしたが、大変充実していて自分の楽器の鳴らし方について考え直すことができる良いきっかけになりました。

終わった後にはコンサートもあり、先生方にもお褒めの言葉を頂くことができ嬉しかったです。

 

<David Kim先生のマスタークラスにて>

 

2週目はオーケストラの週で、毎日のように長時間のリハーサルがありました。

オーケストラには先生方もトップと一番後ろに座って弾いてくださり、コンマスやセクションのトップはどうあるべきなのか間近で見ることができ大変勉強になりました。

3日間台湾国内をツアーで回ったのですが、どれも大成功でオーケストラの中で弾いて初めて心の底から楽しいと思えた本番でした。

 

<オーケストラの本番の様子>

 

台湾での2週間のセミナーが終わった後にはそのまま関空に戻り、金沢で行われた「いしかわミュージックアカデミー」に行って参りました。

このセミナーには中学3年生の時から参加していて今年で4年目になります。

今までは先輩方ばかりでしたが、徐々に私より年下で上手な子がたくさん来るようになり、私も頑張らなければと身の引き締まる思いでした。

レッスンでも発見の連続で今年も来て本当に良かったという気持ちになりました。

 

9月にはアメリカのノースキャロライナ州のグリーンズボロにて、グリーンズボロシンフォニーとシトコベツキー先生と、サン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番を共演させて頂きました。

 

<コンサート後に 左からシトコベツキー先生、コンマスのマージョリー、神尾先生>

 

この曲をオーケストラと共演するのは初めてでしたし、このコンサートは小さい頃からの憧れのヴァイオリニストであった神尾真由子先生との同じコンサートだったので、行く前はオーケストラと共演できるという楽しみな気持ちもありつつ、正直緊張と不安な気持ちもありました。

しかしオーケストラの皆様もシトコベツキー先生も温かく迎えてくださり、2回あったコンサートどちらも心から楽しんで弾くことができました。

他にもヴィヴァルディ作曲の4つのヴァイオリンのための協奏曲、サラサーテ作曲ナヴァラを4つのヴァイオリンのために編曲された曲もオーケストラと弾かせて頂きました。

他のヴァイオリニストの方々の音色がとても素敵で、聴き入ってうっかり自分の出る所を間違えてしまいそうになってしまうくらい、幸せな時間でした。

他にもオーケストラの皆さんとのトリオやオクテット、ヴィルトゥオーソの曲を披露する室内楽のコンサートもありました。

 

<室内楽の本番後に出演者の方々と>

 

3回のコンサート全てスタンディングオベーションを頂くことができてお客様が喜んでくださり、音楽をやっていて本当に良かったと思えた瞬間でした。

今後もこのようなオーケストラとの本番やリサイタル、室内楽の機会などをいただけるよう、日々精進していきたいと思います。