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チャイコフスキー国際コンクールに出場して(藤田真央さん)

藤田 真央さん/Mr. Mao Fujita
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2019.09.2 ]

学校名:東京音楽大学

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の藤田真央です。
6月にチャイコフスキー国際コンクールに挑戦するため、ロシアのモスクワへ行ってきました。

<憧れの舞台に立ち>

 

歴史的建造物や豊かな自然が多く、とても魅力的な街でした。

ほとんど観光はできませんでしたが、一度だけ赤の広場へ行き、近くから「聖ワシリイ大聖堂」を見ることができました。

その独特な建築とデザイン、きれいな装飾に目を奪われました。

また、お土産屋さんにはロシアの民芸品であるマトリョーシカがたくさん並んでいて、あまりの可愛らしさに心が和んだりもしました。

 

<聖ワシリイ大聖堂にて>

 
コンクールは、私にとって大きな挑戦でした。参加者はすでに世界中で演奏活動している人が多く、半分以上は顔見知りで、これまで海外のアカデミーや音楽祭で出会った人達です。

会場となるモスクワ音楽院の大ホールは、これまで偉大な音楽家が演奏してきた場所で、私もここで弾いてみたい!とずっと思っていたので、第一次予選で初めて演奏した時は、自分の音楽に集中し、演奏できる幸せを感じることができました。

しかし、舞台が進むにつれ、プレッシャーや極度の緊張状態が続き、精神的にも肉体的にも疲弊しきっていました。

そんな時、他の出場者と励まし合い、切磋琢磨できたことは大切な思い出です。

皆良い方ばかりで、ロシア語が分からない私を助けてくれたり、日本のアニメの話をしたり、一緒に食事をし、音楽談義に花が咲いたりもしました。

 

<表彰式で仲間とともに>

 
第2位を受賞できたことは、本当に幸運でした。

しかし、それ以上にモスクワで多くの素晴らしい出会いがあったこと、聴衆の皆さんにとても喜んでもらえてこと、そして自分の音楽を信じてこれからも貫いていく自信が持てたことなど、大きな収穫を得ることができました。

今後はさらにレパートリーを増やし、世界中で演奏していける力をつけていきたいと思います。

 

 


チャイコフスキー国際コンクールでの第2位おめでとうございます! モスクワでの経験が有意義だったこと、これからの学生生活に十分活かしてこれからも研鑽を続けてください。