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ベルリンでの生活を振り返って(森田啓佑さん)4/3

森田 啓佑さん/ Mr. Keisuke Morita
(専攻楽器チェロ/cello)

[ 2019.06.28 ]

学校名:桐朋学園大学

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の森田 啓佑です。
2018年4月から始まった奨学生期間が終わります。

期間中は大変心強く、お陰様で安心して勉強することができました。本当にありがとうございました。

1年間の報告をさせていただきます。

<プロコフィエフのソナタを演奏する様子>

 

● 一日の生活
変わらず、9:00ドイツ語→14:00昼食休憩→15:00チェロの練習→20:00夕食→21:00語学や音楽の勉強→24:00就寝といったペースで一日を過ごすことができました。

ドイツ語も日常会話を理解できるようになり、大学入試に必要な試験にも合格いたしました。

● マスタークラス
ベルリンではデービッド・ゲリンガス先生に師事しておりました。

ゲリンガス先生はご退職されて大学では教えていらっしゃいませんので、ベルリンのアカデミーでレッスンがありました。

レッスンを重ねる度に内容は深くなってゆき、目の前で弾いてくださる振動で音を聴き、ゲリンガス先生の息遣いで音楽が流れていく感覚でした。

いったん、ゲリンガス先生から離れて大学に在籍しますが、長期休みなどゲリンガス先生のもとを訪れたいと思っております。

 

<英語であいさつする様子>

 

またルーテスハイムではウェン・シン・ヤン先生のマスタークラスを受講いたしました。

一週間の程のクラスでしたので、主に音楽的に導いてくださいました。

最終日の演奏会では、マイクを持って挨拶するところから始まり、プロコフィエフのソナタを演奏させていただきました。

英語でのあいさつは緊張しましたが、演奏家は人前でしゃべる機会も多いですので、勉強させていただけて有り難かったです。
これから師事する予定のグスタフ・リヴィニウス先生のマスタークラスも受講しました。

レッスンの様子は追って報告させていただきます。

● ザール音楽大学への入学
2018年1月から2月にかけてザールブリュッケンにあるザール音楽大学の入試があり、無事に音楽学部ソリスト科に合格することができました。

音楽高校に入学した頃からリヴィニウス先生の演奏にあこがれておりましたので、想いが実現して本当に嬉しかったです。

ザールブリュッケンには日本人がとても少ないです。

ベルリンのような日本人コミュニティもおそらくないでしょう。

2019年4月からは日本語をしゃべれない日が続き、最初は大変かもしれませんが、初志貫徹したいと思います。

<リヴィニウス先生のマスタークラスにて>

● 日本ショパン協会賞
嬉しい驚きもありました。2018年4月に日本で演奏させていただいたショパンのソナタが認められて、第45回日本ショパン協会賞をいただきました。

2018年度の全ての演奏会の中から、西尾真美さんと演奏したショパンが最も素晴らしかったと評価してくださったとのことです。

ピアノ以外の弦楽器では初受賞ということで、これも貴財団を始め皆様の応援のお陰と心より感謝申し上げます。

ありがとうございました。

これを機にショパンをもっと勉強し、レパートリーも増やそうと思います。

 

4月初旬にはベルリンからザールブリュッケンに引っ越します。

大学の授業でアンサンブルのクラスもあり、ピアノ・カルテットを組むことが決まっています。

入試の合格発表直後にSNSを通じてアンサンブルのお誘いがあり、情報の伝わる速さも実感いたしました。

ドイツ語での日常と大学生活…不安もありますが、それ以上に楽しみの方が大きいです。

真摯に邁進してまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 


日本語を話す機会が少ないことでより現地に目を向けることができそうですね。 大変だと思いますが頑張ってください¡