奨学生レポート RMFレポート ミュージックサロン インタビュー

学びの継続(中村太地さん)1/26

中村 太地さん/Mr.Daichi Nakamura
(専攻楽器ヴァイオリン/violin)

[ 2019.03.25 ]

学校名:エリザベート王妃記念王立音楽大学,ウィーン国立音楽大学

私は今シーズンより2009年から学んでおりますウィーンに加えて,ブリュッセルのエリザベート王妃音楽大学で,巨匠オーギュスタン・デュメイ氏のもとで勉強させて頂いております。

はじめに,この素晴らしい環境を経済的に可能にして下さったロームミュージックファンデーションの皆様に感謝申し上げます。

ご援助があってこそ実現した環境であったかと存じます。

留学当初から30歳までは教育機関に属して勉強を,との思いがありましたが,今回は環境を変える決断を致しました。

 

まずは10年目になりますウィーンのお話から。
ウィーンの学生にとって1番素晴らしいは何と言っても”一流”が毎日聴けることです。

オペラ座ではウィーンフィルがトップ歌手と共に,楽友協会,コンチェルトハウスに加えて,その他のサロンやホールでも世界トップのソリストやオーケストラの演奏が毎日立ち見であれば数百円程度で聴ける環境にあります。

 

 

このことは私の音楽の見識や感性を深める上で感謝すべき環境でした。

演奏活動を始めた今は,その舞台に立てるようになるまでが険しい道であることを実感しておりますが,実現に向けて更に精進したいというモチベーションにもなっております。
ブリュッセルでは,オーギュスタン・デュメイ氏という世界トップの演奏家の1人から教えを請うことができておりますことに大きな充実感を覚えております。

ウィーンの伝統的な楽派とは異なる音楽の解釈,奏法を学ぶことで多角的に自分の演奏を見つめ直すことができております。

 

2019年は年始から日本では新日本フィルさんや,ベルギーのワロン王立室内管弦楽団との共演に始まり,春には九州交響楽団さんの定期公演にも初出演致します。
そして,ビクターからのCDリリースを7月に控え,それに伴い録音があり,そしてサントリーホールの大ホールから始まる全国ツアーが一大イベントとなっております。

これらのプロジェクトやコンクールに向けて一層デュメイ氏の元で,準備に邁進致す所存でございます。
2019年もよろしくお願い致します。

 


音楽の都というだけあって、一流の音楽家が集まるのは贅沢ですね。 ぜひ多くの経験を積んでいってください。