奨学生レポート RMFレポート ミュージックサロン インタビュー

研鑽と演奏活動(篠原悠那さん)12/31

篠原 悠那さん/Ms. Yuna Shinohara
(専攻楽器ヴァイオリン/violin)

[ 2019.02.25 ]

学校名:国際メニューイン音楽アカデミー

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の篠原悠那です。

いつもご支援いただきましてありがとうございます。心より感謝申し上げます。

<マキシム・ヴェンゲーロフ先生と>

 

私は桐朋学園大学の推薦によりスイスのジュネーブ近郊レマン湖のほとりのRolleという静かな街にある国際メニューインアカデミーで、マキシム・ヴェンゲーロフ氏に師事するため留学し、この秋から3年目になります。

アカデミーではヴェンゲーロフ先生のソロや室内楽のレッスンの他、室内合奏でヨーロッパ各地でのコンサートを行ったり音楽祭に出演したり、毎年3月にはスイスを代表する優雅で美しいヴィクトリアホールで演奏会をするなどの経験を通して・・・演奏家としての在り方を日々実践的に学んでおります。

 

<美しすぎるヴィクトリアホール>

 

<ヴィクトリアホールでの演奏会>

 

<ステージからのヴィクトリアホール>

 

アカデミーのお母さん的存在ベテランピアニストのOlgaさんからも得ることがとても多く、少人数のアカデミーでアットホームな雰囲気の中 日本とは違うゆっくり静かに流れる時間をのんびりと過ごしています。

 

<アカデミーのピアニストOlgaさん>

 

 

留学前の2016年秋に受けたARDミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門でカルテット・アマービレのメンバーとして第3位に入賞することができ、コンクール直後にジュネーブ・ベルリンに留学したメンバー二人と、日本の大学・大学院で学ぶ2人とのカルテットの遠距離演奏活動が始まりました。

2018年も海外組夏休みの一時帰国時、演奏会やコンクール、音楽祭参加と疾風怒濤の一か月を過ごしました。

 

9月初旬、室内楽演奏会出演のため札幌を訪れた日の深夜地震に合い,停電による全道ブラックアウトに遭遇。

19階のホテルの部屋から何度も階段で上がり降りしたり、食べる物を探し求めて駅前から大通公園まで信号の消えた街を4人でさまよい歩くなどの経験を通して、今生きていることに感謝するとともにメンバーの絆も一段と深まり、、、(?)一週間後名古屋で行われた第4回宗次ホール弦楽四重奏コンクールで第1位と聴衆賞を受賞できたことは心に残る出来事でした。

 

<第4回宗次ホール弦楽四重奏コンクール>

 

コンクールではチェコの元ブラジャークカルテット レメシュ先生の公開レッスを受講し、ヤナーチェクの演奏解釈や音楽的な表現などチェコの音楽家だからこそのアドバイスをたくさん受け、劇的に自分達の音楽が変化するのを実感しました。

数日後出発したチェコでの国際音楽祭ヤングプラハではカルテットでのリサイタルの他、伝統あるドヴォルジャークホールでのファイナルコンサートでNational Theater Orchestraとマルティヌーの弦楽四重奏のための協奏曲を共演いたしました。

 

<プラハ・ドヴォルジャークホールでの演奏>

 

コンサートの合間にはスメタナカルテットが練習をしていた家でお食事をいただいたり、ドヴォルジャークが過ごした家を訪問し末裔の方からお話を聞くなどの機会もありました。

そしてなによりもプラハでレメシュ先生に再会し、ご自宅でレッスンを受けられたことには不思議なご縁を感じました。

 

<プラハでのレメシュ先生との再会>

 

チェコから帰国後、めぐろパーシモンホールで行われたカルテット・アマービレのコンサートは夏休み一か月の集大成ともいえる演奏で締めくくることができました。(終演後台風接近で東京の交通機関が止まるという事態になりましたが・・・)

 

<めぐろパーシモンホール カルテット・アマービレのみんなと!>

 

来年の春からは桐朋学園大学大学院修士課程にも在籍する予定です。

ロームミュージックファンデーションさまのおかげで学生として勉強を続けさせていただけることに感謝し、今後も精進してまいりたいと思います。


北海道での体験、怖かったでしょうね…無事で何よりです! 音楽だけでなく様々な経験で成長していくことができると思いますので、これからもがんばってください。