今年度半年間の歩み(北川千紗さん)
北川 千紗さん/Ms. Chisa Kitagawa
(専攻楽器ヴァイオリン/violin)
[ 2018.01.5 ]
学校名:東京藝術大学
ロームミュージックファンデーション奨学生の北川千紗です。
奨学生に選んでいただいてから、これまでより更に充実した音楽人生が歩めているのが日々実感できて本当に嬉しいです。
5月末から6月にかけてシンガポール国際音楽祭に参加しました。
著名な先生方のレクチャーコンサートやレッスンを受けられたことで、私の演奏スタイルの問題点や新しい視点からの曲の解釈を習うことができました。
7月末から8月はウィーン郊外の St.pölten と、シェーンベルクが浄夜を作曲したと言われるPayerbach という別荘地を訪れて学びました。 Payerbach では、もともと馬小屋だった場所が改装されたという、とても素敵なサロンになっている建物があり、そこでレッスンを受け、またコンサートに出演したりしました。
心が澄み渡るような空気と景色と、ゆっくり流れる時間に身を任せながら、じっくりと曲に向き合うことができ、本当に有意義な時間だったと思います。
<Payer Bach での演奏会:毎年地元の方々も楽しみにされている音楽祭だそうです>
8月末には私の故郷である岐阜県で毎年開かれる講習会に参加し、オールシューベルトプログラムの弦楽合奏でコンサートミストレスを務めさせていただきました。
<飛騨高山音楽祭 Gala Concert : 指揮イ・ヨンチル>
9月は人生で初めてブダペストに上陸し、リスト音楽院で行なわれたバルトーク国際ヴァイオリンフェスティバル&コンペティションに参加しました。
着くなり始まった現地ピアニストとの合わせは曲がバルトークの曲だったこともあり、とても緊張しました。
ところが弾いているうちに、バルトークのあの特徴的なリズムが現地の人にとってはごく自然に内から湧き出てくるリズムだとわかり、それがだんだんと心地よく感じるようになりました。
結果、審査員特別賞ほか3つの特別賞をいただくことができ、最終日の授賞式ではリスト音楽院のグランドホールで沢山のお客様とメディアに見守られながらバルトークのラプソディを披露することができました。
<Bartok World Competition & Festival>
<Liszt Academy にて ピアニストKOVALSZKI Maria 女史と >
私のこの半年間の歩みは、将来の長い人生に多大な影響を及ぼしたと感じます。
有り難いご支援を受けながらこれから先もどんどん学んだり感じることが増えていくのだと思うと期待に胸が踊ります。
それと同時にもっともっと吸収していろんな意味で強くなっていこうと思います。
これからも何卒宜しくお願い申し上げます。