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シューマン国際コンクール(梅村知世さん)

梅村 知世さん/Ms. Tomoyo Umemura
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2016.12.27 ]

学校名:ベルリン芸術大学大学院

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の梅村知世です。
ドイツ音楽を本場で勉強したい!という思いからベルリンでの留学を始めて、早いもので3年半の月日が経ちました。

留学当初は、語学の問題や生活習慣の違いに戸惑い慣れることに必死でしたが、徐々に留学生活も軌道に乗りはじめ、今では週1回のレッスン・練習・本番そして室内楽の合わせなど充実した日々を送っています。

ヘルヴィッヒ先生の厳しくも温かいレッスンでは、音楽のことをはじめ、その背景にあるヨーロッパの歴史や文学、時には人生について…多くの事を学んでいます。

写真①

写真1(いつもレッスンが行われているベルリン芸術大学の校舎。)

写真②写真2(クラウス・ヘルヴィッヒ先生、東京藝大時代の恩師・伊藤恵先生、そしてミジョー・リー先生と。今夏参加したティーニュの講習会にて、二人の先生との貴重な写真です!)

 
6月には、留学を始めた頃からの目標でもあった第17回ロベルト・シューマン国際コンクールに参加し、有難いことに第2位(最高位)を受賞することができました。

私が敬愛しているシューマン。

その彼が残した作品に取り組む中でシューマンと向き合うことができた事は、一生の宝物です。

今ではますます彼の魅力に引き込まれており、これからもシューマンの作品を演奏し続けていきたいと思っています。

 

写真③

写真3(シューマンのコンチェルトをプラウエン=ツヴィッカウオーケストラと演奏しました。)

 
ツヴィッカウはシューマンの生誕地でも有ったため、ずっと訪れてみたかった生家に足を運びました。

このように作曲家が生まれた家やゆかりの有る場所を訪れるのは、留学中の私の趣味の一つとなっています。

ボンやウィーンのベートーヴェンハウス、ライプツィヒのバッハ博物館、ハンブルグのブラームス博物館などなど(全ては書き記せませんでした!)。

自筆譜や残された手紙などを見ると、実際に彼らはここに生きていたのだと特別な気持ちになり、ほんの少しですが彼らの存在に近づけた気がします。

写真④ (1)

写真4(コンクール後、シューマンの像と一緒に。)

 

最後になりましたが、9月からロームミュージックファンデーション奨学生としてご支援いただけることに大変感謝しております。今後もヨーロッパでの生活を通して、様々なものを目で見て、肌で感じ、音楽家としても人としても成長できるように、精進していきたいと思います。


コンクールでの最高位、おめでとうございます! 作曲家が生きた軌跡を追うことで掴めることがあるんでしょうね。ぜひこれからもたくさんの経験をしてください。