奨学生レポート RMFレポート ミュージックサロン インタビュー

2年目に思うこと…(中桐望さん)

中桐 望さん/Ms.Nozomi Nakagiri
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2016.06.13 ]

学校名:ビドゴシチ音楽学校

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の中桐 望です。
ポーランドでの留学生活も2年目に突入しました。

②

ヨーロッパの冬は、寒い時でマイナス20度にも達することがありますが、ここ最近は暖冬続きのようで、幸か不幸か?留学期間中にまだそこまでの極寒を体感したことがありません。

それでもヨーロッパの冬は寒くて暗く、毎日灰色の空で滅多に太陽は顔を出してくれません。

一年目の冬は、このあまりにも悲しげな冬の日々に心が折れそうになりましたが、二年目になると不思議と慣れてくるものです。

それはきっと、この厳しい冬を越えた先に訪れる春の喜びを知っているからかもしれません。「本当に同じ街?」と思うくらい、春になると見違えるほど緑が溢れ出し、景色や空気、人々や生き物、すべてが生き生きと変わっていくのです。

 

①

 

特に自然の多いワルシャワでは、春の到来はまるで夢のよう!クラシック音楽の作品には“春”を題材にしたものが沢山ありますが、日本とは違うヨーロッパの冬と春を体験しなければ、その言葉に表すことのできない喜びは理解できないのだろうと思います。

やはり音楽は日々の生活の中で生まれていくもの。ヨーロッパに身を置いて日々を過ごし、勉強をすることがいかに貴重で大切な経験となっているかを実感する毎日です。
さて、昨年末は日本で沢山の演奏機会に恵まれ、昨年一年間取り組んできたポーランドの作曲家・ショパンの作品を、ソロリサイタルやピアノコンチェルトで日本の皆様に聴いて頂くことができました。

ポーランドで勉強する日々はとても幸せですが、何より幸せなのは、ここで学び、感じとり、吸収したものを日本で伝えられることです。

これからも、本場の音楽をしっかりと学び、日本のクラシック音楽界に還元していけるよう、本物の音楽・本物の演奏家を目指して留学生活を頑張っていきたいと思います!

 

 


ヨーロッパで感じる春の到来を経験することで音楽に活かせるのですね。ぜひ様々な経験を留学生活の中でしてくださいね。