我が町ブリストル(早坂牧子さん)
早坂 牧子さん/Ms.Makiko Hayasaka
(専攻楽器音楽学/musicology)
[ 2014.03.17 ]
学校名:ブリストル大学大学院
ローム ミュージック ファンデーション奨学生の早坂牧子です。
私が留学生活を送るブリストルは、日本ではあまり知られていない町ではないでしょうか。私自身、指導を受けたい先生がいるというだけで、町の歴史や特徴について殆ど何も知らないままやって来てしまいましたが、実際住んでみると想像以上に居心地がよく、今ではすっかり第二の心の故郷です。今回の記事では、そんな我が町ブリストルをご紹介したいと思います。
(写真①:ハーヴァーサイド)
ブリストルは、約43万人が暮らす、イングランド南西部最大の都市です。
古くから貿易で栄えた商港地でもあります。学生が多く、美術・音楽・演劇などの催しも盛んです。
(写真②:パーク・ストリートとウィルズ・メモリアル・ビルディング)
大学施設の集まる町の中心部へ来ると、まず目に飛び込んでくるのが、ザ・上り坂!といった風のパーク・ストリートと、そのてっぺんに立つ大学のシンボル、ウィルズ・メモリアル・ビルディングです。
留学一年目、この坂の下にある寮に住んでいた頃は、登下校がちょっとした運動でした。
ブリストルにはこのように勾配のきつい坂道が多いので、皆よく休憩するのか、カフェの数と利用率は国内でも断トツだそう。
(写真③:ヴィクトリア・ルームズ)
パーク・ストリートを上ったところにあるギリシャ風の建物は、ヴィクトリア・ルームズです。
1842年の開館以来、演奏会や会議の場として広く親しまれ、かのディケンズもここで朗読会を開いたといいます。
現在はブリストル大学音楽学部の本拠地となっていて、音楽専攻の授業や演奏会が行われています。
(写真④・⑤:ブリストル大聖堂)
音楽を楽しむには、セント・ジョージズ・ホール、コルストン・ホール、ヒッポドローム劇場といった専用施設に加え、ブリストル大聖堂やセント・メアリー・レッドクリフ教会のイーヴンソング(晩祷)に参加するのもお勧めです。
伝統の美しい教会音楽と、降り注ぐような聖歌隊の歌声、この国独特のやさしいオルガンの音は、留学生活の疲れや寂しさを随分と和らげてくれた気がします。
(写真⑥:クリフトン吊り橋で)
クリフトン吊り橋は、ブリストル唯一(?)の観光スポット。
英国史上最も偉大な技術者といわれるブルネルの設計により、1864年に建設されたもので、ここから眺めるエイヴォン峡谷はなかなか壮観です。夏には気球フェスティバルも楽しめます。
新旧様々な英国の顔をのぞかせる町、ブリストル。
2012年にテレグラフ誌が行った「イギリスで最も住みよい町ランキング」では、何とロンドンをおさえ1位になりました。
有名な観光名所はないけれど、ゆったりとした英国の日常生活が体感できる、愛らしい町です。
英国をお訪ねの際は、是非一度足を運んでみて下さい!