この1年を振り返って(山縣 美季さん)12/31
山縣 美季さん/Ms. Miki Yamagata
(専攻楽器ピアノ/piano)
[ 2023.01.27 ]
東京藝術大学
ローム ミュージック ファンデーション奨学生の山縣美季です。
いつも温かなご支援をいただき、心から感謝申し上げます。
2022年は、ありがたいことに沢山の演奏の機会をいただき、充実した1年を過ごしてきました。
<新潟りゅーとぴあでのリサイタル・リハーサルより>
新潟りゅーとぴあコンサートホール、トッパンホールなど憧れのホールでのリサイタル、シャネル・ピグマリオン・デイズ参加アーティストとしての演奏活動など、演奏することへの喜びを感じながら生きる日々でした。
これまでとは比べ物にならないほどのステージ、曲数の多さなどに目が回りそうになっても、決して数をこなすという感覚になることなく、ひたむきに丁寧に、音楽に向き合い続けてきました。
沢山の方に音楽をお届けできる、このありがたい環境に身を委ね、自身が持つすべてのエネルギーを芸術に注いできました。
終わりの見えない螺旋階段を回り続けたり、時に下っているように思えたり、真剣に向き合ってきたからこそ、不安になることもありました。
それでも決して目を逸らさず、真正面から音楽を愛してきました。
そして11月、12月でそれがひとつの形となりました。
ある時突然ジャンプして、何段も階段を登ったような、視界が開ける瞬間に出会うことができました。
自身の殻を破って、何段もジャンプして、今までの私とは違う表現ができた、という確信を持ちました。
自己を開示して、傷つくことを恐れず、命を削って、全身全霊で音楽に没頭する、その覚悟を決めることができた瞬間でした。
そして、聴いてくださる方に私が見ている音楽の世界を届けたい、その意志も強く再認識できた、私にとって宝物のような日々でした。
<トッパンホールでの、大きな転機となったリサイタル終演後>
そして、その宝物のような日々をいつも見守ってくださり、サポートしてくださる方がいるからこそ、私はこうして音楽に向き合い続けられているのだと、沢山の方への感謝の気持ちを再確認するときでもありました。
2023年も感謝の気持ちを忘れず、2022年に得たすべてのことを糧に、これまで以上にひたむきに音楽に向き合って参ります。
2023年はコンクールや、新たな場に身を置くことなど、また違ったステージに果敢に挑戦していく1年にします。
<シャネル・ピグマリオン・デイズ、グランドフィナーレより>