コロナ禍においての近況報告 (東條 太河さん) 1/31
東條 太河さん/Mr. Taiga Tojo
(専攻楽器ヴァイオリン/violin)
[ 2022.04.8 ]
学校名:東京藝術大学
ローム ミュージックファンデーション奨学生の東條太河です。
日頃の手厚いご支援に深く感謝申し上げます。
私は東京藝術大学で学んでおり、上野での生活も7年目が始まろうとしています。
<原田幸一郎先生とカルテットのメンバー、富山にて>
近況をご報告させていただきます。
昨年からカルテットに力を入れており、2年間に渡って行われるサントリーホール室内楽アカデミーに参加しています。
このアカデミーは、毎月2度のワークショップや、ホールの楽屋を合わせ場所として提供してくださる等、継続してカルテットを勉強できる場として、これ以上ない環境で学ばせて頂いています。また富山で行われたアカデミーの合宿では、堤剛先生を始めとする講師陣から、基礎的な事から発展的な部分までとても熱心にご指導頂き、より一層濃密な日々を送る事ができました。
9月には小澤国際室内楽アカデミー奧志賀に参加させて頂きました。
ベートーヴェンの弦楽四重奏op.132を勉強したのですが、奧志賀での濃い10日間を経ても自分の中で答えは出ず、ベートーヴェンから人生の宿題の与えて頂いたような気がしました。
私は“カルテットは弦楽器奏者の基本” というアカデミーの創設者である小澤征爾先生の言葉がとても印象に残っています。
その意思を受け継いだ先生方から教えを受ける事ができて大変光栄でした。
<奧志賀にて原田貞夫先生と>
11月には東京文化会館にて素晴らしい同年代の演奏家と室内楽のコンサートがありました。
メンバーの中にはRMF奨学生いて、合わせから本番までが刺激的で忘れられない時間となりました。
<東京文化会館にて>
12月には王子ホールでのリサイタルや、仙台日立システムズホールにて芸大早期教育プロジェクトの一環としてコンサートをさせて頂きました。
<仙台にて>
コロナ禍ではありましたが、演奏会や講習会で様々な場所に行った際に、食べ物や自然に触れる事が人生をより豊かにしてくれるだけではなく、それらが自ら奏でる音楽に還元されていくような気がしました。練習だけで上達しようと思うのではなく、日常の新たな発見と共に成長したいと思います。
最終学年となる来年度を一つの集大成と捉え、ソロやカルテットを通して、更に勉学に励みつつ海外のコンクールにも挑戦もしていきたいと思います。
これからもご支援に感謝して、より一層精進して参りたいと思います。