スイスでの留学⽣活2年⽬が始まりました。(香月麗さん)9/26
香月 麗さん/Ms. Urara Katsuki
(専攻楽器チェロ/cello)
[ 2020.10.20 ]
学校名:ローザンヌ高等音楽院シオン校
ロームミュージックファンデーション奨学⽣の⾹⽉麗です。
ローザンヌ⾼等⾳楽院(以下HEMU)での2 年⽬が始まりました。
近況を感謝とともに報告いたします。
新学期が始まり、対⾯でのレッスンが待ち遠しいです。
今年3 ⽉からスカイプでレッスンを受けていましたが、先⽣に⽬の前で聞いてもらえることは7 ヶ⽉ぶりなので新鮮で緊張感があると思います。
そして10⽉からローザンヌ室内管弦楽団の研修⽣として1年過ごします。
すでに半年間のスケジュールが決まっていて、私が参加する5 公演の中にはジュネーヴのヴィクトリアホールでの公演もあるのでとても楽しみです。
ロームミュージックファンデーションの今年の抱負に書きましたが、留学2 年⽬の今年はスイスでの⼈との繋がりを広げられるようにしたいと思っています。
これまでの1 年は観察して気付くことや1 ⼈で頭のなかで考えることがとても多かったのですが、これからは⾔葉を交わしてもっと深く理解し、通じ合いたいと思います。
話は今年の3 ⽉に戻りますが、学校のメンバーでのカルテットのコンサートを最後に舞台での演奏から遠ざかりました。
学校が閉鎖になり、いつもの賑わいのある街も⼈気がなく静まり返りました。
そして外出禁⽌令が出る2⽇前に帰国し、5ヶ⽉間を実家のある愛知で過ごしました。
まさかこれほど⻑い帰国になると思わなく、また演奏会やコンクール、セミナーが⽴て続けに中⽌や延期になり、気持ちに張りがなくなりそうでした。
そんな時に学校からオーケストラの研修⽣の募集のメールがありました。
それは⽇本でオーケストラの経験がなく、また前述したスイスにいるからこそできることをしたいと思っていた私にとって思いがけなく良い機会だと思いました。
オーケストラスタディをいままで弾いたことありませんでしたが、課題の曲のCDを聴いてみるととても良い曲ばかりで、オーケストラの中で弾いてみたいという気持ちが強くなりました。
オーディションは学校の講堂で開催されるとのことでしたが、その時期私は⽇本から出国できなかったのでビデ
オでの審査を受け付けてもらえたこともラッキーでした。
私はまだ将来どのような形で活動したいかは決められませんが、チェロのソロのレパートリーだけではなくもっといろんな曲と出会いたいと強く思います。
またロームミュージックファンデーション様から⽀援をしていただき、ヨーロッパで学ぶ事ができている今、スイスや他の国の奏者やオーケストラの⾳楽を間近で感じて刺激を受けたいです。
コロナ禍で、活動の幅が限られるかもしれませんが、作曲家が残してくれた⾳楽の世界はせまくなりません。
そのスケールはなににも影響されない、凄いことだなと思います。
そして私たちに豊かさを分けてくれます。
今年度もロームミュージックファンデーション様にご⽀援いただけますこと⼼から感謝申し上げると共に、今後とも精進いたします。
【スイスより写真コーナー】
<3⽉にスイスを離れる時に撮った葡萄畑。まだ枝しかありませんでした。>
<8⽉に戻ってきた時の葡萄畑。収穫の時期を迎えていました!>
<シオンの街を⾒下ろせるトゥルビヨン城からの眺め。左⼿の丘に⽴っているのが教会。世界最古のパイプオルガンがあるそうなので、改修⼯事が終わったら⾏ってみたいです。>