奨学生レポート RMFレポート ミュージックサロン インタビュー

レポート(篠原悠那さん)

篠原 悠那さん/Ms. Yuna Shinohara
(専攻楽器ヴァイオリン/violin)

[ 2020.09.7 ]

学校名:インターナショナルメニューインミュージックアカデミー、桐朋学園大学大学院

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の篠原悠那です。

日頃の多大なるご支援に心より感謝申し上げます。

昨年夏スイスでの留学から帰国、桐朋学園大学大学院に通い授業にレッスン、コンサートの日々を送る中、11月中旬カルテットアマービレのメンバーとしてニューヨークのヤングコンサートアーティスト国際オーディションを受けに行って参りました。

 

このオーディションはピアノ、管楽器、弦楽器、アンサンブルと全ての部門一斉に審査があり、数曲の課題曲の中から曲目と楽章をその場で審査員に指定され演奏する…一般的なコンクールとは少し違った”オーディション”でしたので自分たちの魅力を限られた時間でアピールし全力を出し切ることに集中して挑み、その結果大変光栄な事に第1位を頂くことが出来ました。

 

今回はピアノ2名とサックス1名、私達のカルテットの4組が受賞したのですが、カルテットアマービレは受賞式のアナウンスで2番目に呼ばれ『私達は何位?2位?(嬉)』と状況がわからないままステージに上がりました。その後も様々なスポンサー賞のアナウンスが続き、舞台上で『何の賞なのだろう』と思いながらメンバーと喜び合っていましたが結局最後まではっきり把握しきれず。

後から4組皆第1位受賞ということを知り、『ああ、、、もっと英語をしっかり勉強しなければ』と反省したのが少々苦い思い出となっています(笑)

 

オーディションでは50年前に東京クヮルテットが優勝して以来の日本人カルテットの優勝となったそうで、自分達が偉大な先輩方の後に続く事に身が引き締まる思いです。

2021年から3年間、ニューヨークやワシントンでのデビューコンサート、全米各地でのコンサートで支援してもらうことが決まっております。

 

(2019年の受賞者の皆さまと)

 

(ファイナルが終わってセントラルパークをゆっくり散歩しているとリスが沢山いて癒されました。)

 

2020年1月には新しく白寿ホールでカルテットアマービレBRAHMS Plus のシリーズが始まりました。

記念すべき第1回目は堤剛先生、磯村和英先生をお迎えしてシェーンベルクとブラームスの六重奏。

高校生の頃からお世話になり大尊敬する先生方と同じ空間で音を重ね一緒に音楽を創りあげていくというこの上ない幸せな時間となりました。

このシリーズでは毎回ゲストをお迎えしてブラームス作品を掘り下げていく予定です。

 

2月からは思いもよらない新型コロナウイルスの影響で演奏会が次々と延期やキャンセルになり日常が一変してしまいました。

緊急事態宣言により自粛生活を送ることとなりましたが、今まで興味があったけれどなかなか時間を取れなかったことに取り組み有意義に過ごす事が出来ました。

 

新年度の大学院の授業ではオンラインでの講義だけではなく実技レッスンまでもオンラインで受けることとなりました。

コンサートではライブ動画配信や、ソーシャルディスタンスを取りながらの演奏、客席数を減らしての公演など新たな様式が取られる中、1日も早い収束を願うのと同時に自分には音楽で何が出来るのかを探る毎日です。

 

(6月調布国際音楽祭ではオンラインコンサートに出演させて頂きました。)

 

ロームミュージックファンデーションさまのおかげでこのような状況の中も音楽を学び続けられることに感謝いたしております。

ありがとうございます。

御恩をお返し出来るよう、精進を重ねて参ります。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。