ベルリン芸大2年目を迎えて(野上真梨子さん)6/29
野上 真梨子さん/Ms.Mariko Nogami
(専攻楽器ピアノ/piano)
[ 2019.10.4 ]
学校名:ベルリン芸術大学大学院
ローム ミュージック ファンデーション奨学生の野上真梨子です。
常日頃から多大なるご支援をいただき、心より感謝申し上げます。
お陰様でベルリン芸術大学修士課程も2年目を迎えました。
<在ドイツ日本大使館での演奏会の様子>
長くて暗いベルリンの冬も終わり、春の訪れを感じたのも束の間、最近では30度を超える真夏日が続いています。
テラス席で食事をしたり、ビールを飲むには素晴らしい時期ですが、基本的に冷房がないベルリンでは日本以上に暑さに苦しむこともあります。
特に練習室は蒸し風呂状態になることも…。
熱中症にならないよう大量の飲み物を持ち込みながら、練習に励んでおりました。
<涼を取るためベルリンのかき氷屋さんに行くことも>
そんな中、この一カ月はクラスコンサート、在ドイツ日本大使館での演奏会など、様々な本番の機会がありました。
<クラスコンサートの様子>
そして、6月中旬にはアルトゥールシュナーベルコンクールに参加しました。
このコンクールは1年半に1度ベルリン芸大で行われているものですが、課題曲はバロックから現代までの各時代の作品、エチュード3曲、コンチェルトと幅広いレパートリーを求められます。
4日間で3ステージをこなさないといけないため体力のいるコンクールでしたが、ありがたいことに第2位を頂くことができました。
参加するにあたり集中して作品と自分自身の課題に向き合うことができ、また一歩成長することができたと思います。
コンクールに向けて熱心に指導して下さり、ファイナルのコンチェルト(二台ピアノ版)ではオーケストラパートまで弾いて下さったレーマン先生には感謝の気持ちでいっぱいです。
コンクールを終え、次は日本での演奏会に向けて準備をしています。今回初めてベートーヴェンのトリプルコンチェルトを弾く機会を頂きました。
ピアノ、チェロ、ヴァイオリンとオーケストラというとても珍しい編成の作品です。
オーケストラとのアンサンブルはもちろん、ソリスト同士のアンサンブルも重要なため、普通のコンチェルトとは違った難しさがありますが、一緒に音楽を作る楽しさや喜びはソロでは味わえないものです。
こうして日本でもドイツでも演奏機会を頂き、本当にありがたい限りです。
今しかできない一つ一つの経験を大切にし、日々精進して参ります。
<ベルリン芸大の校舎>