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KX126 : 歩数計測機能を内蔵した加速度センサ:スマートフォンやウェアラブル機器のニーズに応える超低消費電流3軸加速度センサ

2018.03.27

KX126」は、ロームグループのKionixが開発した、スマートフォンやウェアラブル機器の歩数計機能に最適な3軸加速度センサです。このところのフィットネス分野においては、歩行検知と歩数計測の両方の機能を搭載した、より高精度な歩数計が必要とされています。本製品を使用することにより、見守り、物流や職場の業務効率改善などへの活用が期待できます。

KX126:歩数計測機能内蔵加速度センサ

KX126は、3軸加速度センサ歩数計測アルゴリズムを2x2mmの小型パッケージに搭載しています。簡単で使いやすいというメリットに加え、小型で低消費電流という特長を持っています。

▶ 加速度センサ+歩行検知および歩数計測機能
KX126が搭載しているセンサ素子は、Kionics独自のプラズマエッチングプロセスによる、静電容量検出方式です。製造ばらつき、温度、環境ストレスをキャンセルする手法を用い誤差を小さく抑えています。センサ素子に加えて、歩数計測などのアルゴリズムを実装したASICを小型パッケージに搭載しています。このコンビネーションにより、簡単にスマートフォンやウェアラブル機器に歩数計測機能を搭載することができます。

▶ 低消費電流
Kionics独自の低消費アルゴリズムにより、わずか100nAの消費電流で歩数計機能を追加することができます。一般的な加速度センサの消費電流は100μA以上あるので、歩数計機能を追加しつつバッテリ駆動アプリケーションの低消費電流化が可能です。

▶ 小型、省スペース
センサ素子とASICチップの2つを搭載したパッケージは、2×2×0.9mmのLGA 12ピンと非常に小型です。スマートフォンやウェアラブル機器のようにスペースが限られたアプリケーションでも、高性能な歩数計機能を搭載できます。また、歩数計アルゴリズムを搭載していない3軸加速度センサKX122とピン互換です。

主な仕様と機能面の特長

KX126の主な仕様を以下に示します。

▶ ユーザー設定可能、±2g、±4g、±8g対応
KX126は±2g、±4g、±8gの感度に対応しており、各分解能は16ビットです。また、High Resolution ModeとLow Power Modeを使い分けることで、性能と消費電流の最適化が可能です。

▶ ユーザー設定可能、最大25.6kHzの出力データレート(ODR)
高い出力データレートでの加速度検出が可能なので、なめらかなモーション検知が可能になるだけでなく、振動などの高周波数の加速度変化にも対応します。

▶ 低gから機能するウェイクアップ/スリープ
KX126は、加速度検出によりウェイクアップおよびスリープに戻る機能を搭載しています。このウェイクアップ/スリープをより小さい加速度から機能させるため、加速度入力判定のしきい値を従来品よりも低い3.9mgから設定可能です。

▶ 豊富なモーション検出アルゴリズム
歩数計機能の他に、自由落下、向きの変化、Tap/Double-Tap™などを検出する独自アルゴリズムを内蔵しています。

▶ 2048バイトのFIFO/FILOバッファー搭載
システムのスリープ時に数秒~数分のモーションデータを記録可能です。

▶ インタフェース
最大3.4MHz、標準/高速/ハイスピードモードに準拠したI2C通信と、最大10MHzのSPI通信を搭載しています。

▶ 電圧レギュレータ内蔵による安定動作
電源電圧範囲は1.17V~3.6Vです。内部に電圧レギュレータを搭載しており、電源電圧の変動に対して内部回路の動作電圧は一定に保たれており、電源電圧範囲において安定した特性を提供します。

その他の特長
・全温度範囲での特性を改善した工場プログラム済みのオフセットと感度
・RoHS/REACH準拠
・優れた温度特性、高い衝撃耐性
・セルフテスト機能
・デジタルハイパスフィルタ出力

データシートには、シリアルインタフェースによるコマンド制御など、ここでは触れなかった詳細が記載されていますので、別途確認をお願いします。

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