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IoTに活用されるセンシング技術:IoTでは様々な分野で様々なセンサとセンシング技術が必要とされる

2016.07.25

ロームは、ロームグループのラピスセミコンダクタおよびKionixともに、センサネットワークに向けた製品開発とソリューション提案に取り組んでいます。IoTを実現するうえで、モノや人の状態を検知する「センシングデバイス」と、センシングデバイスが得た情報を共有するための「ネットワーク」は必要不可欠です。すでに様々なセンシングデバイスが存在しますが、IoTに向けて新しいセンサとセンシング技術が開発されています。

IoTでは様々分野で様々なセンサとセンシング技術が必要とされる

IoTはありとあらゆるモノがインターネットにつながると言う概念です。そのためには、様々なモノの状態を検知して、電子データ化する必要があります。検知のためのセンシングデバイスであるセンサと、利用可能なデータを得るためのセンシング技術は非常に重要です。

例えば、温度測定が必要だとします。ある分野では±0.1℃の精度が必要で、別の分野では±5℃の精度で十分ということであれば、温度を測定することは同じでも、使うセンサと測定方法はかなり異なります。このように温度測定一つをとっても、一律ではないことは明らかです。そのためには、様々な分野と要求事項に対応できるセンサとセンシング技術が必要になってきます。

主要な分野とセンサを必要とする機器、そして対応するセンサ/センシング技術を以下の表にまとめてみました。

主要分野 センサを必要する機器の例 主なセンサ/センシング技術
通信 携帯電話、スマートフォン、タブレット、PC 加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、気圧センサ、カラーセンサ、照度センサ、近接センサ、ホールセンサ
静電スイッチ、タッチスクリーンなど
医療 歩数計、動作モニタリング、活動量計、
UV線量モニタリング、ヘルスケア
加速度センサ、地磁気センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、
脈波センサ、温度センサ、照度センサ
紫外線センサ、人感センサなど
車載 車載カメラ、ドライブレコーダー、カーナビ、
スマートキー
加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、地磁気センサ、温度センサ、照度センサ、紫外線センサ、タッチスクリーン、赤外イメージセンサ、超音波センサ、フローセンサ、など
ウェアラブル スマートウォッチ、活動量計、リストバンド、
スマートアイウェア
加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、気圧センサ、カラーセンサ、
脈波センサ、紫外線センサなど
インフラ RFID、POS、工場ライン 加速度センサ、ジャイロセンサ、温度センサ、湿度センサ、照度センサ、
紫外線センサなど
自然環境 圃場モニタ、土壌モニタ、植物工場 温度センサ、湿度センサ、照度センサ、赤外線センサ、人感センサ、土壌センサなど

IoTの主旨からすると、これはまだほんの一部かも知れませんが、それでもこれだけ多種多様なアプリケーションとセンサが必要になるのがわかると思います。

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