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Sub-GHz無線

Sub-GHz無線の概要

Sub-GHz無線とは

最初に、Sub-GHz無線とはいったいどのような無線なのか、というところから話を進めて行きたいと思います。

Sub-GHz無線とは

冒頭から「Sub-GHz」と記述していますが、これは「サブギガヘルツ」と読みます。会話の中では「サブギガ」とヘルツを省略して使われることが多いかもしれません。Sub-GHz無線の「sub」という英単語は、「~に満たない、~未満/以下」という意味をもっています。このSub-xxという表現はときどき見かけるのではないかと思います。例えば、半導体の製造プロセスではsub-µm(サブミクロンメータ)という表現を使って、µmを切った最先端の微細プロセスであることを強調していた時期がありました。

この例を当てはめると、Sub-GHz無線は「あえて1GHzに満たない周波数帯を使う無線」であるといった響きにも聞こえますが、実際にそういった主旨はないようで、「1GHzに満たない周波数帯」を使う無線の総称としてSub-GHzが使われているようです。

また、Sub-GHzという表現は、ワイヤレスLANやBluetoothなどが使う、2.4GHz帯の無線との対比としてよく使われています。

ところで、先ほど「総称」という表現をしました。これは、Sub-GHz無線には使う周波数帯によりいくつかの分類があるからです。従来、日本では315MHz帯と400MHz帯、950MHz帯が使われていましたが、2012年7月から950MHz帯に代わって、920MHz帯が利用できるようになりました。これは、世界的な周波数集約の傾向(米国等で利用されていたため、国際協調、国際競争力の強化の観点から)にのっとった変更で、アナログTVの停波により実現しました。ここで、「日本では」としたのは、利用できる周波数帯域は国によって違うからです。

Sub-GHz無線を使った機器は意外と身近なところにあります。従来の315MHzや400MHz帯は、トランシーバ、飲食店の呼び鈴、警報機、車のスマートキーなどに使われています。920MHz帯は様々な新しいアプリケーションに検討されています。例えば、本格的に導入が始まっているスマートメータや、スマートメータと家庭内を1対1で接続するBルートはWi-SUNと呼ばれ、この帯域の無線が使われており、HEMSやHANといったシステムにも利用されます。また、M2M/IoTのセンサネットワークにおいても利用が見込まれている無線です。

Sub-GHz無線とは

920MHz帯の特徴

スマートメータやIoTを始めとした新しいアプリケーションで、920MHz帯無線が注目されている理由があります。

まず、315MHz/400MHzを含むSub-GHz無線は、屋外など長距離のデータ通信が得意な無線です。また、回折特性もよく障害物に強いという特徴をもっています。2.4GHzの無線LANと比較すると、920MHz帯無線の通信距離は約10倍です。

ただし、トレードオフとして無線LANに比べ伝送速度は落ちてしまいますが、400MHz帯と伝送速度を比べると、920MHz帯は10倍以上速く、比較的高速な通信が可能です。

こういった特徴と特性から、920MHz帯は相対的に使い勝手がよいと言われています。以下に、周波数帯域による特徴をまとめました。

920MHz帯の特徴

<920MHz帯の特長>

  • 通信距離は2.4GHz帯の約10倍
  • 伝送速度は400MHz帯の10倍以上
  • 干渉の影響が少ない(WLAN/Bluetooth/電子レンジ 等)

キーポイント:

・Sub-GHz無線は1GHz以下の周波数帯を使う無線の総称。

・920MHz帯は通信距離やデータ伝送速度の面から、M2M/IoT、ワイヤレスセンサネットワークに使い勝手のよい特徴をもつ。


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