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無線通信

無線通信規格の基礎

標準規格

今回は、「標準規格」について説明します。標準規格とは、前回の、「免許不要の無線局の条件」の表で示した、ARIB STDなどのことです。

標準規格

標準規格は、電波法に基づく主に放射電波の技術要件を定めたもので、通信プロトコルなどの定義は含みません。

一例として、特定小電力無線局の「ARIB STD-T108:920MHz帯テレメータ用、テレコントロール用およびデータ伝送用無線設備 第2編 特定小電力無線局 第3章 無線設備の技術的条件」を表にまとめました。

ここでは、標準規格にはどんなことが示されているのかというイメージができればよいと思います。もちろん、詳細に関してはそれぞれの規格書を読む必要があります。

規定 内容
3.1 一般条件 通信方式 単向、単信、複信、半複信、同報通信を定義
伝送内容 テレメータ、テレコントロール、データ伝送の信号と定義
電波形式 規定無し
周波数 915.9M~916.9MHz, 920.5M~929.7MHzを定義
使用環境条件 規定無し
3.2 送信装置 空中線電力 20mW以下帯と1mW以下帯を規定
空中線電力の許容偏差 +20%、-80%を定義
無線チャネル 各単位チャネル別の中心周波数で規定
周波数の許容偏差 ±20ppm
変調方式 規定無し
占有周波数帯幅の許容値 使用できる周波数帯域を規定
隣接チャネル漏洩電力 送信パワー毎のチャネルマスクとして規定
不要発射の強度の許容値 許容できるスプリアスレベルを規定
3.3 受信装置(*1) 副次的に発射する電波等の限度 受信状態でのスプリアスレベルを規定
3.4 制御装置 送信時間制限装置 帯域により、送信時間制限を規定
キャリアセンス キャリアセンスの要否を規定
応答時のキャリアセンス 応答に対する、キャリアセンスの要否を規定
混信防止機能 識別子を有することを規定
3.5 筺体   空中線系を除く高周波部および変調部は容易に開けることができないことを規定
3.6 電気通信回線との接続   電気通信回線(電話網などの公衆網)と接続時の要件を規定
3.7 空中線   アンテナ利得を定義

*1:ARIB STD-T67のように、受信装置で、1)符号基準感度(受信感度)、2)各種選択度が規定されている規格もある。

キーポイント:

・標準規格は、電波法に基づく主に放射電波の技術要件を定めたもの。

・標準規格には、通信プロトコルなどの定義は含まない。


無線通信の基礎