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環境負荷低減に向けた電源技術動向 Part 2

同期整流化により
AC/DCコンバータの効率を改善

注目ワード
  • BM1R001xxFシリーズ
  • 不連続~臨界~連続モードのすべてに対応
  • 同期制御
  • シャントレギュレータ
  • スリープモード
  • 無負荷時の消費電力
  • 効率

-それでは、具体的なソリューションを教えてください。

ロームでは、AC/DCコンバータにおける同期整流方式の課題を解決したコントローラIC、BM1R001xxFシリーズを開発しました。不連続~臨界~連続モードのすべてに対応し、連続モード動作時でも特別な保護回路は不要です。PWM方式のコンバータにも使用でき、安定した同期整流動作が可能になります。

BM1R001xxFシリーズは基本的に、ダイオード整流方式回路の整流ダイオードの置き換えとなる外付けMOSFETの同期制御と、シャントレギュレータを含む出力設定回路を提供します。回路例を見ていただくとわかるかと思います。

I-7_PS_graf03

左の回路図のベージュの枠で囲んだ部分をBM1R001xxFシリーズで置き換える。MOSFETは外付け。
右の回路図は、BM1R001xxFシリーズで置き換えた場合の一例(青色部分)。

BM1R001xxFシリーズは、同期整流制御部とシャントレギュレータ部が独立した構成になっています。同期整流制御部は、無負荷時などに自動でスリープモードに入ることで動作電流を低く抑えます。また、シャントレギュレータ部は個別のシャントレギュレータよりはるかに小さい40µAという動作電流を実現しています。当社の比較では、ダイオード整流方式で汎用シャントレギュレータICを使用した場合より、無負荷時の消費電力を25mW以上低減できました。

-効率はどんな感じなのでしょうか?

ダイオード整流方式と効率を比較したグラフがありますのでご覧ください。

I-7_PS_graf04

当社の比較では、従来のダイオード整流に対して電源モジュール全体で3%以上の効率改善を確認しました。

左は115VAC入力での比較です。このダイオード整流方式の方の効率は決して低くはないのですが、同期整流方式では最大91%の高効率を得ており、ダイオード整流方式より最大で4%以上の改善が認められます。右は230VAC入力時の効率で、入力電圧が高いため若干効率は低下していますが、ほぼ88%弱からそれ以上で、115VAC時のダイオード整流方式の効率を上回っています。効率改善も最大で3%以上です。

-概略的な話として、BM1R001xxFシリーズを使った同期整流式AC/DCコンバータは、先程説明いただいた米国の規制をクリアできるのでしょうか?

厳密には要求条件での評価が必要ですが、先程の効率のグラフが示すように、ダイオード整流方式では達成できないレベルの高効率を実現可能ですので、十分対応可能だと考えています。

-それでは、もう1つの「産廃削減」に関して伺います。

(続く)

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