伝達関数

各コンバータの伝達関数

2017.01.17

この記事のポイント

・状態平均化法の考えを使ってさまざまな制御モードの伝達関数を導出していく。

・各コンバータにおいて導出するのは、Δvout/ΔD、ΔiL/ΔDであることを再確認する。

・共通化のための「単調な統一的なアプローチ」を導出することが最終目的である。

ここからは、新章「各コンバータの伝達関数」に入ります。前章の「状態平均化法」の考え方を使って、さまざまな制御モードの伝達関数を導出していきます。

以前から述べているように、「導出する部分」は、下の図1の161110_img01になります。

tf_18_fig1

実は、ここから単調な作業の繰り返しになります。最初の項で説明した、ここのテーマを覚えているでしょうか?

最初の項を要約すると、「ここではDC-DCコンバータの伝達関数を求めることがテーマだが、存在する多種多様な伝達関数を統一的なアプローチでまとめることはできないだろうかと考え、DC-DCコンバータの伝達関数を導出するにあたり『共通化』を課題にする」とあります。

ここまで行ってきたことは、共通化のための「単調な統一的なアプローチ」であり、図2に示すような共通化の実現です。つまり、ここからの作業が単調であるということは、当初の目的に近づいたことを意味しています。

tf_18_fig2

次回から、共通化に向けた降圧コンバータ、昇圧コンバータ、昇降圧コンバータの伝達関数導出を行っていきます。

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